25年前の『バトロワ』を懐かしんだ藤原竜也 (C)ORICON NewS inc. 俳優の藤原竜也(43)、映画監督で脚本家の深作健作氏(52)が15日、東京・銀座の丸の内TOEIで行われた『さよなら丸の内TOEI』プロジェクトで上映された映画『バトル・ロワイアル』(2000)の舞台あいさつに登壇した。
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映画『バトル・ロワイアル』は、BR法と呼ばれる教育改革法が可決され、無作為に選ばれた中学生が孤島で殺し合いを強いられる物語。理不尽な新法下の社会の混乱を描いたバイオレンスアクションの傑作で興行収入30億円を超えるヒット作品となった。大規模な生徒役オーディションを勝ち抜き主演の座を掴んだ藤原は、本作で第24回日本アカデミー賞の優秀主演男優賞と新人俳優賞の二冠、第43回ブルーリボン賞新人賞を獲得し、難度の高い役柄の演技を高く評価された。 また脚本の健太氏の父で本作監督の故・深作欣二監督からも、その才能を認められた。
主人公・七原秋也を演じた藤原は「25年前ですか。本当に懐かしくもあるんですけど、ここまでこの作品が皆さんに愛していただいて、感謝してます」と笑顔。藤原以外のキャストも集まったそう。「控え室のバックステージでは、25年ぶりとまでは言いませんけど、久々に会う顔ばかりで。忘れかけた人もいちゃったりして(笑)。そんなことはないんですけども、懐かしく。久々に再会させてもらいました」としみじみ。「深作欣二監督と出会わせてもらったたのもこの作品ですし、映画の厳しさ、楽しさを教えてくれたのもこの作品でした。僕にとっての青春の1ページ、人生の新たなスタートのような作品が、今またこうして上映できることを本当に心からうれしく思います」と思いを語った。
公開前から社会現象になった。国会議員が映画の規制を求める運動を行い、文部大臣に質問する事態になった。藤原は「僕らは子供っちゃ、子供ですから。だから大人たちが騒いでいるんだ、何か問題があるんだ、と、でも、我々は日々に撮影をこなしていかなければいけない。ちょっと違う世界でした」と苦笑い。ヤクザ映画などアナーキーな作品が持ち味の東映だけに健太氏は「いい宣伝になった。東映の仕込みかと思いました」と笑っていた。
東映本社の入る東映会館の再開発に伴い、7月27日に閉館する東映最後の直営館であり、日本最後のロードサイドシアターでもある「丸の内TOEI」。『さよなら丸の内TOEI』は、グランドフィナーレに向けて7月27日までの80日間にわたり映画史に残る傑作100作品以上を特集上映するイベントとなっている。
フォトセッションでは、関係者が「写してあげて」と深作欣二監督のフォトフレームを健太氏に手渡す一幕も。3人で思い出の詰まった丸の内TOEIに別れを告げていた。
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