
閉幕まで1か月を切った大阪・関西万博。今、「駆け込み万博」と言われ、来場者が増えています。人の数が多すぎて、「目当てのパビリオンに入れない」という人も多いようです。
“駆け込み万博”で大混乱…チケットあっても入れない?井上貴博キャスター:
17日朝の大阪万博会場前の様子は、ラスト1か月ということで大行列となっていました。閉幕まで1か月を切って、今、“駆け込み万博”と言われる来場者が増えています。
オープンから1週間は約64万人でしたが、先週あたりから急増し、9月7日〜13日の1週間では約146万人が訪れていました。
やはり1か月を切ると、「少し行ってみたい」「見ておきたい」ということで来場者が増えて、目当てのパビリオンに入れないという人も多いようです。
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【日時未設定の1日券の場合】
日時未指定のチケットを購入
→行きたい日時を指定する
→パビリオンを予約
予約は事前でも、会場内でもできますが、今予約しようとすると「待機部屋」に繋がってしまい、17日正午ごろには「約6万人が待機」となっていました。どんなアクションでも、大体、待機部屋にいくようです。
なんとか日付を指定しても、希望の入場時間には入場できません。平日である18日も、東ゲートの午後5時からの入場枠しか空いていませんでした。
このように、日時指定をしてチケットを取ることは難しいそうです。
1970年の万博では駆け込みで異常事態も井上キャスター:
駆け込むというのはいつの時代も同じです。
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1970年の大阪万博でも、閉幕が迫る週末の9月5日(土)の来場者は83万人でした。単純計算で、今の山梨県の人口が1日でやってきたということになります。
帰りの駅に向かっている所の写真を見ると、混雑がひどすぎて警備員が身を挺して人々を規制していました。ちなみに、この日は約5000人が帰れずに野宿したそうです。
そして、混乱の週末があけた9月7日(月)の新聞では、「入場ストップ…でも払い戻ししません」という、今では考えられない見出しがありました。
万博協会側としては、「入場ストップしたので、駅に来てもらっても困る」ということで、電車を止め、前の駅で全員降ろしました。しかし、降ろされた乗客は歩いて会場に向かったそうで、その数は約6000人、強引に場内に入ったそうです。
今だと少し考えられないですが、万博協会としてもお手上げで、「お願いだから、もうお客さんは来ないで」という小さな神頼みも通じなかったそうです。
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どの時代も駆け込み需要があるんだなと思いました。
ちなみに私は8月下旬に大阪万博に行きましたが、やはり関東とは温度差が全然違いました。街を挙げて大阪の人全員で万博を応援していて、街や駅、テレビで毎日のようにオフィシャルテーマソングである、コブクロの「この地球(ほし)の続きを」が常に流れていました。
当初はトラブル続きも…何とか黒字の見通し井上キャスター:
当初、大阪・関西万博はトラブルもありましたが、入場者も増え、何とか黒字になりそうです。
黒字ラインはチケット約1800万枚ですが、9月12日の時点でチケットの販売数は2142万9912枚で黒字になることが明らかになりました。
「The HEADLINE」編集長 石田健さん:
政治的・社会的といったところの議論は同時にあってもいいと思います。
一方、お祭りはそもそもコスパで計れるものじゃない。そういう意味では、楽しんだ人がいるのはいいなと思います。
あとは、これが今後の観光の起爆剤になって、ずっと永続するようなコンテンツになっていくと、より良いんだろうなと思います。
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<プロフィール>
石田健さん
ニュース解説メディア「The HEADLINE」編集長
鋭い視点で政治・経済・社会問題などを解説