水上恒司、台湾「高雄映画祭」で2作同時出品 “金城武似”の声に「運がいいだけの人で終わりたくない」

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2025年10月13日 08:25  オリコンニュース

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「高雄映画祭」に参加した水上恒司。龍虎塔にて
 俳優の水上恒司が、台湾南西部・高雄市で開催中の「高雄映画祭」(10月10日〜26日)に主演作2本を携えて参加した。出品されたのは『火喰鳥を、喰う』と『九龍ジェネリックロマンス』の2作品。現地時間10日夕方に行われたオープニングセレモニーでは、まず『九龍ジェネリックロマンス』のチームとともにレッドカーペットに登場。続いて『火喰鳥を、喰う』を代表して単独でフォトコールに臨み、ファンから大きな歓声を浴びた。

【画像】「高雄映画祭」で撮影されたそのほかの写真

 翌11日には、両作品での舞台あいさつと記者会見を精力的にこなした。『火喰鳥を、喰う』の会見で水上は、主人公・雄司を演じるうえで「受けの芝居」が求められたことに触れ、「受け身の引き出しを新たに模索する良いチャンスだなと思いました。また、これまでミステリー映画に出るということがなかったので、そこに身を投じて、どういう作品にできるか?ということを楽しみにこの作品に向き合っていきました」と振り返った。

 怪奇現象を題材とする本作にちなみ、「撮影中に不思議なことはありましたか?」と尋ねられると、水上は「今回の撮影中に『怖いな』と思うことはありませんでした。一番怖いのは人間だなと思っているので」と返答。さらに、自身の怪奇体験を問われ、「最近はないですね」と前置きしつつ、「高校1年のとき、先輩だと思って『お疲れさまです』と声をかけた相手が幽霊だったらしいです。これについて話し出すと1時間くらいかかるので、今日はやめときましょう(笑)」と明かし、会場を笑いで包んだ。

 記者から台湾出身の大スター・金城武に「似ている」との声が上がると、「そう言っていただくことはあります。でも見た目はDNAの話なので、(この顔に生んでくれた)親に感謝しながらも、ただ“運が良かった”人間で終わりたくないので、人間のドロドロした汚さみたいな部分を表現できる役者になりたい」と、真摯(しんし)に答えた。

 現地では“台湾の福岡”と呼ばれる高雄について、福岡県出身の水上は「街並みは北九州に似ている」と語り、さらに「すごく人間性が良くて、ちゃんと話を聞いてくれて、昨日の(『九龍ジェネリックロマンス』の)舞台あいさつでの質問の内容が鋭く、役者のことをよく聞いてくれて、すごく楽しかったです。福岡も人が温かい土地ですが、それとまた違った人の良さを台湾でより感じています」と笑顔で語った。

 水上は、映画祭で観客と直接言葉を交わす時間についても、こう語った。

 「いまの時代、SNSを通さないとファンの方とつながる機会って、なかなかないですよね。普段は、感想や意見もSNS経由で見ることが多いんですけど、映画祭ではお客さんと直接やり取りできる。その場で質問を受けたり、思ったことを聞けたりするのは本当に新鮮で、すごくやりがいを感じます。まだ僕自身、大人になりきれていないのかもしれませんが、自分の考えを一方的に伝えるよりも、観てくれた方の感性や価値観を聞いて、それを次の作品や芝居に生かしていくほうが、自分にはしっくりくる気がします。映画は観客の方がいてこそ成り立つものですし、そういう意味でもQ&Aの時間はすごく好きです」

 その後、『火喰鳥を、喰う』の公式上映後に観客とのQ&Aに臨んだ水上。本作のみならず『九龍ジェネリックロマンス』、『WIND BREAKER』 の3本の映画、そしてドラマ『怪物』など次々と話題作が公開、放送されることについて「これだけ多くの作品に出演して、少し休みたいと思いませんか」というストレートな質問には、「(休みは)ほしいですね」と笑いつつ、こう答えた。

 「これほどのオファーをいただけること、『君に任せたい』と言っていただけるのは、恵まれた環境だと思うので、いまは、もちろん心身を大事にしながらですが、場数を踏みたいと思っています。20代でその経験をして、30代から自分もみなさんも納得できる、面白い作品をつくっていきたいと思っております」と語っていた。

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