画像提供:マイナビニュース年齢を重ねるにつれ、夜眠れなくなる――そんな話を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。これはただの噂なのか、それとも医学的なメカニズムがあるのでしょうか。
今回は「年齢を重ねると、必要な睡眠時間は短くなる」という噂について、25歳から69歳までのマイナビニュース会員412名にアンケートを実施。その結果、60.7%の方が噂を信じていると回答しました。
回答者の声を見ると、「年齢を重ねて長い時間眠れなくなった」と自身の経験から噂を信じる方がいる一方、「いくつになっても必要な睡眠時間は変わらないのではないか」と考える方もいました。
では実際のところ、どうなのでしょうか。睡眠呼吸器科医の後平泰信先生にお話を伺ったところ、加齢とともに必要な睡眠時間は短くなるというのは「事実である」という答えが返ってきました。
年齢を重ねると深い睡眠の割合が減る
後平先生によると、睡眠時間は40代〜50代で約6.5時間、65歳以上になると約6時間と、年齢とともに短くなっていくそうです。
浅い睡眠の時間は生涯を通じてほぼ変わらない一方、深い睡眠の割合が減っていくとのこと。また、年齢を重ねるにつれ、夜中に目が覚める「中途覚醒」も増えやすくなるといいます。
深い睡眠の減少には、脳の構造の変化が関係しているそうです。年齢を重ねると、脳の前頭前野では神経細胞が少しずつ減り、脳自体が薄くなっていきます。その結果、ぐっすり眠っているときに現れる脳波が弱まり、深い眠りに入りにくくなると考えられています。
寝落ち・飲酒を控えて睡眠の質を高める
では、30〜40代のうちから睡眠の質を保つために、何ができるのでしょうか。後平先生が勧めるのが、寝落ちをしないことと、飲酒を控えることです。
寝落ちは脳が強制的にシャットダウンされるような眠り方のため、疲労感の原因になりやすいといいます。また、飲酒は一時的に眠気を引き起こすものの、中途覚醒の原因になりやすいため、控えることをおすすめします。
加齢とともに睡眠が変化するのは、自然なことです。だからこそ、今のうちから睡眠の質を意識した習慣を積み重ねていきましょう。
○後平 泰信(ごひら やすのぶ)
循環器内科医。徳洲会グループで初期・後期研修を経て循環器内科に従事し、札幌東徳洲会病院では医長、部長を歴任。あわせて睡眠・無呼吸・遠隔医療センター長として、睡眠医療と遠隔医療の診療体制づくりにも携わる。現在は医療法人徳洲会 札幌もいわ徳洲会病院 病院長。専門は循環器内科を軸に、睡眠全般・睡眠時無呼吸症候群、内科診療、スポーツ医学、遠隔医療、地域医療など幅広い領域で臨床と医療連携に取り組む。
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