画像:株式会社エフエム東京 プレスリリース“イケオジ俳優”へのアップデートが完了した井ノ原快彦さん。
現在はtimelesz・佐藤勝利さんと土屋太鳳さんがダブル主演する刑事ドラマ『ボーダレス〜広域移動捜査隊〜』(テレビ朝日系)にレギュラー出演中で、その激シブなビジュアルや円熟した演技が好評を博しています。
井ノ原さんが演じているのは移動捜査課の課長。普段は穏やかでひょうひょうと物事を俯瞰しているものの、胸に熱い正義感を秘めており、部下たちの奮闘を温かく見守るチームリーダーです。
主演の佐藤さんから見た井ノ原さんは、「STARTO ENTERTAINMENT」の大先輩であり、テレ朝の刑事ドラマ主演俳優としても先輩。劇中では上司でもあるため、佐藤さんにとって作品内外で頼りになる存在であることは間違いないでしょう。
◆アイドルとしては辛酸をなめ続けた
そんな井ノ原さんですが“ジャニーズアイドル”としてはかなり山あり谷ありで、多くの辛酸をなめてきたというのは有名な話。
1995年に「V6」メンバーとしてCDデビューを果たした井ノ原さん。
ただ、デビュー前は冗談半分でしょうが、事務所社長であったジャニー喜多川氏から「YOUは整形しないの?」などと“ブサイクいじり”をされていたんだとか。ジャニーズジュニア時代に雑誌に掲載された井ノ原さんの笑顔がひどかったとして、ジャニー氏が激怒したという逸話もあるほどです。
◆事務所から冷遇されていた時期も?
デビュー後には事務所から冷遇されていた時期も……。6人組の「V6」は、若手ユニット「Coming Century(カミセン)」3人と、現在も活動を続けている年長ユニット「20th Century(トニセン)」3人に分かれていましたが、井ノ原さんらトニセンチームの扱いはひどかったといいます。
ファーストシングルのCDジャケットでは、カミセン3人が大きく写っていた一方、トニセン3人は添え物のように一回り、二回り小さいサイズの写真となっていました。セカンドシングルでもトニセンの写真は小さく、さらに歌唱中のフォーメーションは後列に置かれ、まるでバックダンサーのような扱いだったのです。
“ジャニーズアイドル”としては、王道から外れていたことは間違いありません。
◆才能を開花させ“国民的MC”に!
しかし、井ノ原さんはMC業で頭角を現していきます。
2010年から2018年までの約8年間、有働由美子アナとともに帯の情報番組『あさイチ』(NHK)のMCを務め、その司会ぶりは抜群の安定感で高く評価されました。その流れで2015年には大みそかの『NHK紅白歌合戦』の白組司会に抜擢され、同年から現在も担当している『出没!アド街ック天国』(テレビ東京系)にも起用されています。
「V6」は2021年に惜しまれながら解散してしまいましたが、解散当時はグループ内でのポジションは良い意味で激変。俳優として数々の主演作をヒットさせていた岡田准一さんと、国民的MCに上り詰めていた井ノ原さんの2人が、実質的に「V6」のツートップと言える存在になっていたのです。
◆事務所を揺るがす問題で矢面に立つ
グループ解散後の井ノ原さんは、“事務所の所属タレント”という枠さえも飛び越えていきます。
2022年、滝沢秀明氏の後任として若手育成・プロデュースを行う「ジャニーズアイランド」社長に就任し、2023年には「ジャニーズ事務所」が「SMILE-UP.」に社名変更したタイミングで副社長に就任。
両役職ともすでに退任済みですが、故・ジャニー喜多川氏による性加害問題の際に、記者会見などで矢面に立っていたことは記憶に新しいでしょう。なお「STARTO ENTERTAINMENT」でも取締役CMOの役職に就いていましたが、昨年退任しています。
◆アイドルとして傍流だった男の現在地
俳優業としては、2018年から主演を務めていた『特捜9』(テレビ朝日系)が昨年、シリーズ完結。こちらは故・渡瀬恒彦さん主演『警視庁捜査一課9係』シリーズの後継作品でしたが、渡瀬さんから引き継いだシリーズを大団円のフィナーレで無事に着地させた功績は大きいでしょう。
こうした貢献度の高さが評価されたこともあり、現在放送中の『ボーダレス』では佐藤勝利さんを支える重要なポジションに抜擢されたのかもしれません。
――“ジャニーズアイドル”としては傍流を歩んできた井ノ原さん。
デビュー前後の時期は悔しい経験も多かった彼ですが、MC業で才能を開花させ、俳優として安定感のある演技も評価され、事務所の経営にも参画。それでいて現在も「トニセン」として現役アイドルを続けているという、非常に稀有な存在なのです。
<文/堺屋大地>
【堺屋大地】
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。『日刊SPA!』(扶桑社)で恋愛コラム連載、『SmartFLASH』(光文社)でドラマコラム連載、『コクハク』(日刊現代)で芸能コラム連載。そのほか『文春オンライン』(文藝春秋)、『現代ビジネス』(講談社)、『集英社オンライン』(集英社)、『週刊女性PRIME』(主婦と生活社)などにコラム寄稿。LINE公式のチャット相談サービスにて、計1万件以上の恋愛相談を受けている。公式SNS(X)は @SakaiyaDaichi