架空サイトに偽運用益=高まる投資熱、詐欺被害気付かず―警察当局、注意呼び掛け

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2026年05月08日 15:01  時事通信社

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時事通信社

警視庁本部=東京都千代田区
 投資話を持ち掛けて現金などをだまし取る「SNS型投資・ロマンス詐欺」が急増している。架空のサイトなどに誘導し、大きな利益が出ているように見せ掛けて追加投資を促す手口で、1件当たりの被害額が大きいのが特徴だ。日経平均株価が過去最高を更新するなど投資熱が高まる中、警察幹部は「だまされていることにまだ気付いていない被害者がいるはずだ」と危機感を募らせる。

 警視庁匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)対策本部などによると、2025年の全国の被害額は前年比555億円増の1827億円に上り過去最多となった。

 きっかけの多くは、著名人をかたったネット広告やSNSのダイレクトメール(DM)だ。被害者が関心を示すと専用の取引アプリやサイトを紹介され、まずは少額投資から始まる。サイト上には運用益が出て残高が増えている画面が表示され、追加投資を促される手口。恋愛感情を抱かせることもあり、被害に気付くまで時間がかかるという。

 東京都内の50代男性のケースでは、24年10月にフェイスブックで外国人女性を名乗るDMを受け取ったことがきっかけだった。やりとりを重ねる中で「投資で1日数千万円の利益が出たことがある。結婚して財産を共有したい」と言われ、勧められるままに暗号資産取引所のアプリをインストール。資産状況を確認できるというサイトを紹介された。

 最初は50万円で暗号資産を購入し、指示された口座に送金。しばらくしてサイトで運用益が確認できたため、さらに計1300万円相当を投資すると、残高は1億円を超えた。現金を引き出そうとしたところ、「税金として出金する額の25%が必要」と告げられ、計約1500万円を入金。それでも引き出せず、ようやく被害に気付いて警視庁に相談した。

 ある捜査幹部は、詐欺グループから不審な電話がかかってくる従来の特殊詐欺との違いを挙げ、「被害者が投資の運用益や異性に関心を持ち、主体的に行動してしまう点が被害拡大の一因だ」と分析する。

 別の幹部は「貯蓄から投資へ」という国の方針や、新NISA(少額投資非課税制度)の開始により、知識や経験の乏しい人も投資するようになっていると指摘。「被害に遭わないよう、金融知識や正しい意思決定といったマネーリテラシーの形成が必要だ」と注意を呼び掛けている。 

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  • 見ず知らずの人から「あなただけに儲かる話をコッソリ教えます」って、そんなうまい話があるわけない��������
    • イイネ!1
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