チェルヴィニア(撮影:小金井邦祥) 今週の日曜日は、東京競馬場でヴィクトリアマイル(GI)が行われます。
過去10年のヴィクトリアマイルで3着以内に入った30頭のうち、22頭が前走で5番人気以内の支持を集めていました(前走海外出走馬は除く)。さらに22頭のうち、17頭が前走でGII以上に出走。GII以上のレースはレベルの高いメンバーが相手になります。そこで高い支持を集められているのは、能力の高さを裏付ける実績がある馬と言えます。
ヴィクトリアマイルは牝馬限定とは言え、GIでメンバーレベルが高い一戦。その中で上位争いに絡むためには高い能力が必要不可欠。前走でGII以上に出走し上位人気になっている馬は能力的にGIでも通用する可能性が高いのでしょう。
今年の出走馬で前走GII以上に出走し5番人気以内だった馬はエンブロイダリー、カムニャック、クイーンズウォーク、チェルヴィニア、ラヴァンダの5頭。近年のヴィクトリアマイルの傾向から、ここに挙げた馬には注目して損はなさそうです。
そんなヴィクトリアマイルで、はたしてAIはどういった結論に至ったのか。早速ですが、AIに弾き出された注目馬をご紹介します。
◆牝馬二冠の実力馬の復活劇に期待
今週のヴィクトリアマイルでAIが本命に抜擢したのは、穴人気が予想されるチェルヴィニアでした。
週初の本命候補にも挙がっていた本馬ですが、最終追い切りや枠順発表後もその評価に変化はなく、AIも太鼓判を推しているようです。
3歳時にはオークス(GI)と秋華賞(GI)を制し、牝馬クラシック二冠を達成したチェルヴィニア。3歳牝馬の身で挑んだジャパンC(GI)でも強豪相手に4着と健闘。翌年以降の更なる活躍に期待が高まる走りで3歳シーズンを終えます。
しかし、その後は一転して苦しい時期が続きます。昨年の始動戦となった京都記念(GII)で9着に敗れると、次走のドバイSC(G1)でも6着と今ひとつの結果に終わります。さらに相手弱化で勝機到来と思えたしらさぎS(GIII)でも2着と勝ち切れず。秋も毎日王冠(GII)で7着、マイルCS(GI)で10着と結果がついてきていません。
昨秋の毎日王冠やマイルCSでは終いの伸び脚にも見どころがなく、内容自体も良くなかった本馬。しかし、前走の中山記念(GII)が5着ながら復調の兆しを感じさせる走り。前走は初めてブリンカーを着けて挑んだ一戦。スタートでごちゃついて位置取りは後ろになりましたが、道中は楽な手応えで追走。直線で仕掛けられてからの反応も速かったですし、近走よりも確実に内容は良化。
結果が出なかったのは勝負所からスムーズさを欠いたため。道中は内目を追走し、3コーナーから4コーナーも内で距離ロスを抑える形。ただ、ここで馬群が密集したことで位置を押し上げることができませんでした。さらに直線も少し仕掛けを待たされる場面がありましたし、ゴール前も前が狭くなるなど不完全燃焼の競馬。それでも見せ場はありましたし、まともならもっと際どい結果になっていたはずです。
今回の鞍上は先週のNHKマイルC(GI)を制して勢いに乗るレーン騎手。レーン騎手はこれまでの東京芝1600mで[25-14-12-46]。勝率25.8%、連対率40.2%、複勝率52.6%と好成績を残しています。さらにノーザンファーム生産の牝馬に限れば[8-4-4-10]で勝率30.8%、連対率46.2%、複勝率61.5%と成績は上昇。加えて、単勝回収率131%、複勝回収率139%と期待値の面でも見逃せない数字を残している点もチェルヴィニアの好走を後押しする材料と言えます。
前走の中山芝1800mから東京芝1600mに条件は替わりますが、この舞台では2歳時にアルテミスS(GIII)を快勝。この条件がマイナスに働くことはないはずです。また、大外枠でノビノビと走れるのもプラスになりそうですし、ここは牝馬クラシック二冠の実力馬の復活劇に期待したいところです。