松本まりか「もう先はないかも」…41歳で語った本音。「目が覚めた」と語る“人生の転機”

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2026年07月08日 09:30  日刊SPA!

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松本まりか(41) 
撮影/望月ふみ
「ここから自分がどういう生き方ができていくのかを、そのまま見せていきたいんです」
 微笑みながら、そう断言する松本まりか(41)は、未熟さを見られたとしても、自分の人生の舵を取ろうとする。

 現在、高橋メアリージュンとW主演を務めるドラマ『エミリとマリア』が放送中の松本。“恋愛、結婚、キャリア、若さ”のどれもに、ざわざわしながら進む35歳独身の親友同士をリアルな会話劇で演じ、話題を集めている。

 そんな彼女が、今の心境を「まさに目が覚めようとしている感じ。自分の人生は自分でコントロールしていかなきゃ」と語った。

◆新感覚の“会話劇”に「攻めてます」

——脚本を読まれた時の印象はいかがでしたか?

松本まりか(以下、松本):面白くて、ドドッと読めちゃいました。会話のテンポとセンス、30代の女子たちの右往左往。それが可愛くてユニークで。あんまりドラマでここまで書くことないよねってところまで攻めているんです。だけど気軽に見られて、見ていてつい笑っちゃう、そんな作品だと思います。

——高橋さんとほぼ二人芝居のような作品です。かなりのセリフ量かと。

松本:そうですね、苦労しました(笑)。根本宗子さんのオリジナル台本が面白いので、一言一句完璧に読みたいと思って。俳優の友達に掛け合いの相手をしてもらって、練習していました。根本さんの作品って、まさに舞台なので、本当は稽古に一ヶ月は欲しいところなんですが……。それを二日間で約40ページ、二人だけの会話シーンを撮ったんです。それもなかなかないスピードで。頑張ったなと思います。

◆10代で感じた嫉妬を「好き」に変えて

——作中ではエミリもマリアも下の世代を気にするシーンがありますが、松本さん自身はそういった感情はありますか?

松本:嫉妬の感情というのは、10代で同世代が一気に売れていったときに感じていました。デビュー作こそ、私も注目していただいたのですが、そのあとはなかなか難しくて。一方で周りの友人たちはどんどん売れていった。そんな友人たちを憎みたくない、憎んだ顔で大人になりたくないと思いました。だから嫉妬の感情を捨てようと。それから嫉妬しなくなりました。もしそうなっても「そこには行かない!」と。

——闇落ちしないように意識する、ということでしょうか。

松本:自分に言い聞かせる。何が一番いいかというと、みんなを「好きになる」ということ。尊敬すること。それは別に頑張ってやらなくても、みんなを好きになれば、友達のすごいところが、ちゃんと素直に見えてくるんです。嫉妬って大きなエネルギーだけれど、それを正しい方向に転換すると、そこに苦しめられずに生きられると思います。

◆「あ、もう先はないかも」33歳で訪れた危機

——いわゆる下積み期間があったと言われることがありますが、お仕事を辞めようと思ったことはなかったですか?

松本:なかったです。鈍感力っていうのかな。そういうのも必要だと思います(笑)。ただ33歳の時に「あ、もう先はないかも」って思ったんですよね。このままの状況で売れてなかったら、暮らしていけない。そう思った時に訪れたのが『ホリデイラブ』だったんです。

——それはたまたま、めぐりあわせで?

松本:たまたまです。でも、それまでに『城山羊の会』という山内ケンジさんプロデュースの演劇ユニットで、小劇場の舞台に出させてもらったんです。本当にいい作品で。それを見ていてくれたプロデューサーが声をかけてくれました。20代の頃は若さでなんとか仕事ができていたのですが、満席の大きい舞台でスタンディングオベーションを体験した時に、その拍手は自分に向けられた拍手ではないという現実を突きつけられて、ロンドンに留学して。そこから自分で小劇場のオーディションを受けようと思って『城山羊の会』に。

——続けていると、見ていてくれる人がいるんですね。

松本:そうですね。上手くなりたいっていう気持ちもあった。ただ、「上手くなるだけじゃないな、この世界は人間力なんだ」というのも感じていました。人間的魅力がなければ通用しない世界で、そうした魅力がなければお芝居もきっと良くないだろうって。だから演技力をつけるのはもちろんだけど、人間的な何かを身につけなくちゃいけないと思うようになったんです。十何年間ぐらいさまよい続けながら、「人間力を磨くってどういうことなんだろう」と。

◆「波」に乗ることを選んだ、あの時のこと

——いわゆるブレイク後、今度は忙殺状態だったのでは。今になって思うと無理していたなと感じる時期はありますか?

松本:あります。注目されて、ものすごい仕事量をもらうことによって、まだ何かつかめていないものがあるということが仕事をしながら明確化していった。だけど、今のこの波には絶対乗らなきゃと。自分が定まってから「今いけます」って言ったところで、もうその波は来ない。だから今、求めてくれるのなら、そこに舵を切ろう、旬という波に乗ろうと。自分には限界までやるってことしかできなかったから。あの時の自分にはあれが精一杯でした。

——やはり無理してしまっていた部分もあったと。

松本:そうですね。でもこれからは自分の未熟さを、取り繕うことも嘘をつくこともなく、ここから自分がどういう生き方ができていくのかを、そのまま見せながらやっていくというのが、自分に課せられたチャレンジなのかなと思っています。

◆「自分の人生の舵を自分で取る」という気づき

——今はどんな感覚でいますか?

松本:自分で舵を切ったつもりで、意外と舵を取れていなかったんだなと。自分で自分の人生を誰かに預けてしまっていたというか。言われるままにやってた時期があった。でも、自分の人生は自分でコントロールして、自分で舵を取らないといけない。誰かにやってもらおうとか、誰かに道筋を作ってもらおうっていう考えは、違うんだなって。気づきました。

——ではまさに、その舵を取ろうとしているところ?

松本:そうそう、ちょうど今、目が覚めた感じ。自分の好きは好きとちゃんと言うとか、他人の顔色をうかがわないとか。自分の人生は自分でコントロールしなくちゃいけない。それができた時、人はとても幸せを感じるし、豊かさを感じると思うんです。それが幸せってことなのかなって思って。正直、まだできてないんですけどね。実は引っ越しをしたタイミングもあって、価値観もちょっと変わってきていて。自分のベースに、いろいろインプットしようと思っている時期なんです。「なんかできるかも」って感じがしています。

<取材・文・写真/望月ふみ>

【望月ふみ】
ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画周辺のインタビュー取材を軸に、テレビドラマや芝居など、エンタメ系の記事を雑誌やWEBに執筆している。親類縁者で唯一の映画好きとして育った突然変異。X(旧Twitter):@mochi_fumi

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