ハルミのアルバイト先は、神前式で使う椅子や盃のセッティングと片付けも巫女さんの仕事でした。
ハルミが特に印象深かったという神前式での出来事です……。
机の上が両家ともある程度整っている、両家とも整っていないなど、少しの違いはあれどだいたいが同じならばここまでは驚かなかったとハルミは言います。しかしビフォーアフターのように、御両家が退席されたあとの座席が本当に対照的だったのだとか……。
最近では新郎新婦の当人同士のつながりを重要視する人たちも増えたんじゃないかなと、ハルミは思っていたようですが……。この経験を経て「結婚は家と家の繋がり」という意見に気持ちが変わったと話してくれました。私もこの話を聞き、価値観の違いの前では愛も崩れ去るような気がしました。
|
|
私はハルミの巫女さんのアルバイトで経験した両家の価値観の違いについて、思い当たるところがあります。なぜなら、私が今まさにそのギャップで苦しんでいるからなのです……。
【中編】へ続く。
原案・編集部 脚本・物江窓香 作画・カヲルーン 編集・横内みか