義兄は、収入が減ってしまったから私にカットを依頼しているのに、いつだって手土産持参で来てくれるのです。
以前、強めに手土産を断ったこともあるのですが……。
「いやいや〜これくらいはさせてよ! 義理の兄貴としてさ」
あんまり言うとかえって感じ悪いかなとも思い、いつもやんわり「気遣いは無用」と伝えています。
今日も義兄のヘアカットをしたのですが、その夜……ミハルさんから電話がかかってきました。ミハルさんとは、義兄の奥さんです。
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「ねぇ、アスカさんがユウジの髪を切っているっていうのは本当なの? 私、一切知らなくて今日はじめて知ったんだけど!」
ご立腹のミハルさん。なんでもユウジくんの衣服のポケットの中から、わが家の最寄り駅前のコーヒーショップのレシート(新作ドリンク3つ記載)が出てきて、私がヘアカットしているのがバレたのだそう。
ミハルさんがユウジくんに問いただすと白状したのだとか。
そもそも、ユウジくんが私にヘアカットを依頼してきている時点で
「散髪代を浮かせてお小遣いにしたいんだろうな」
というのは容易に想像できましたが、そこはあえて追及しませんでした。
別の家庭の家計に首を突っ込むわけにはいきませんからね。
しかし、ミハルさんから直接問いただされると
「ミハルさんに悪いことをしてしまったな」
と罪悪感を覚えました。
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今後のユウジくんのヘアカットは控えたほうがよさそうです。
【第3話】へ続く。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・煮たまご 作画・crono 編集・石井弥沙
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