悲しみをこらえながら葬儀や諸々の手続きが終わったころ。父の部屋を整理していると、死亡保険の保険証券が出てきました。よく見ると、死亡保険金の受取人が私の名前になっています。
私は驚きましたが、父が生前に言っていたことを「そういえば」と思い出しました。
手伝いに来てくれていた夫に相談をして、保険金について兄と妹に話すことにしました。
普段は連絡をしても返信が遅い2人ですが、「遺産の件で」と言ったらすぐに駆けつけました。「隠し財産でも出てきたのか?」と盛り上がる2人の勝手な言い分には半ば呆れてしまいます。しかし今にはじまったことではありませんし、このタイミングで文句を言っても仕方がありません。
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病気が原因で入院してから数か月ほどで亡くなってしまった父。悲しみに暮れる暇もなく、葬儀やさまざまな手続きに追われていました。
父の荷物を整理していると、私が死亡保険金の受取人になっている生命保険の保険証券を発見。冗談めかして「受取人はヒトミにする」なんて話していた父でしたが、まさか本気だとは思っていませんでした。
兄と妹に話したところ、「ヒトミばかりズルい」と2人は怒り気味です。これからトラブルに発展してしまうのでしょうか……。
【第3話】へ続く。
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