画像提供:マイナビニュースAlbaLinkが運営する「訳あり物件買取ナビ」は、持ち家にお住まいの487人を対象に「持ち家の生活費」についてアンケート調査を実施し、そのデータをランキング化した。憧れだった持ち家を購入後、「思ったより生活費がかかる」と感じる人もいる。中には生活費の負担が大きく、引っ越しを考えるケースもあるようだ。
○持ち家で生活費を圧迫しているものは「水道光熱費」
持ち家に住む487人に「持ち家で生活費を圧迫しているもの」を尋ねたところ、1位は「水道光熱費(41.7%)」であった。次いで、2位「住宅ローンの返済(30.0%)」、3位「食費(28.7%)」と続いた。
全体的には固定費を挙げる人が多く、毎月固定でかかるランニングコストが家計を圧迫していることがわかる。
また、「住宅ローンの返済」「固定資産税」「持ち家のメンテナンス費用」など、持ち家だからこそ発生する費用も多くランクインした。
1位:水道光熱費
・ エネルギー価格の高騰により、電気代とガス代が大幅に増加し、家計全体に大きな負担となっている(30代・女性)
・ 猫を5匹飼っており、本宅と離れの2軒に住んでいるため、電気代や灯油代が高くなりがち(50代・女性)
アンケート結果から、「寒冷地」「古い家」「広い家」では冷暖房費が高くなりがちであることがわかった。例えば、古い戸建ては新しいマンションに比べて断熱性が低く、夏の湿度や冬の隙間風に対応するため、冷暖房や除湿機を多用する傾向にある。また、ペットを飼育している場合、人がいない時間帯でも冷暖房を使用するため、さらに電気代やガス代がかかる。
2位:住宅ローンの返済
・ 住宅ローンの金利が上がり、0.5%だった金利が2.2%まで引き上げられた(40代・男性)
・ 退職時に住宅ローンを借り換えた。家庭の収入は減ったが、ボーナス払いをなくしたため、月々の返済額は増加した(60代以上・女性)
持ち家の費用負担は、住宅ローン(持ち家)でも家賃(賃貸)でも発生する。しかし、賃貸の場合は「家賃の安い場所に引っ越す」といった選択がしやすいのに対し、持ち家では引っ越しのハードルが高い。
住宅ローンの減額は可能だが、金融機関に相談しにくいと感じる人や、手続きに時間がかかるため、ローンを組む際には収入とのバランスを考慮し、頭金を用意するなどの対策が必要である。しかし、予想以上に金利が上昇し、負担が大きくなったケースも見られた。
3位:食費
・ 夫と成長期の息子が多く食べる(40代・女性)
・ 食材の値上がりが続いている(50代・男性)
食品価格の上昇により、食費の負担を感じる家庭が増えている。特に、成長期の子どもを育てる家庭では、食費を削るのが難しい。食費は持ち家特有の負担ではないが、多くの家庭で家計を圧迫していることがわかる。
○持ち家で生活費を抑えるための方法 1位は「省エネを心がける」
「持ち家で生活費を抑える方法」として最も多かった回答は「省エネを心がける(40.2%)」であった。2位「食費の削減(22.8%)」、3位「外食を減らす(12.1%)」が続く。
「電気・ガスの使用を抑える」「食費を見直す」など、日常的な節約を実践している人が多いことがわかった。
1位:省エネを心がける
・エアコンを使うときの温度を一定にすることです。水道も極力長く出しすぎないよう、気をつけるようにしています(20代 男性)
・追い焚きするとガス代がかかるので、お風呂は一気に入ってしまう。暖房・冷房の使用を部屋ごとに分散させないため、できれば家族全員同じ部屋で過ごす(40代 女性)
・電気・ガス・水道代が高くならないように、我慢したりこまめに消したりする(50代 女性)
水道光熱費が生活費の大きな負担となっているため、節電・節ガス・節水を実践する人が多い。
2位:食費の削減
・食費が多くかかっているので、自分が食べる分はダイエットと思い節約しています(30代 女性)
・野菜の安い八百屋へ行くこと。お菓子はディスカウントストアで買うこと(40代 女性)
・やはり食事を切り詰めることです。使うものと使わないものを考えて購入し、野菜などは実家からもらうようにしています(60代以上 男性)
具体的な工夫として、「安い食材を選ぶ」「まとめ買いをする」「家庭菜園を活用する」などが挙げられた。
○3位 外食を減らす
・なるべく自炊にして食費を抑える(30代 男性)
・外食はほぼしないで、自炊。弁当、水筒持参(40代 女性)
外食は割高になりがちなので、外食が多い場合には、自炊することで節約できる。
職場にお弁当のほかマイボトルを持参し、外で飲食物を買う頻度を下げている人も多くなってきている。時間や職場環境の関係でお弁当持参は難しくても、マイボトルなら比較的手軽に取り組める、としてる。
○今後検討したい生活費の削減方法 1位は「家庭菜園の実施」
今後検討したい生活費の削減方法として、1位は「家庭菜園の実施(16.4%)」であった。2位「住宅ローンの見直し(10.7%)」、3位「車の買い替え(10.3%)」が続く。
家庭菜園や固定費の見直しなど、手間や初期投資が必要な方法が多くランクインした。
○まとめ
持ち家の生活費を圧迫する要因として、「水道光熱費」「住宅ローンの返済」「食費」が上位を占めた。特に古い家では、メンテナンス費用や光熱費の負担が大きいことがわかった。
今後の節約方法としては、固定費の見直しが多く挙げられた。定期的に見直すことで、日々の生活費の負担を軽減できると考えられる。
一方、「削減できる部分がもうないため、副業などで収入を増やしたい」との声もあった。生活費の削減と同時に、収入の向上を図ることが、家計を安定させる鍵となるだろう、としている。
○【調査概要】
調査対象:持ち家にお住まいの方
調査期間:2025年1月16日〜22日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:487人(女性311人/男性176人)
回答者の年代:20代 9.9%/30代 29.4%/40代 30.9%/50代 21.6%/60代以上 8.2%()