写真 電子情報技術産業協会(JEITA)の発表によると、2024年のレコーダの出荷台数は80万台を下回った。20年の出荷台数と比較すると、5年間で6割近く減少していることが分かった。レコーダー本体がこうした状況であることを考えると、25年2月にソニーがBlu-ray Discメディアの生産を終了したのは必然的な流れと言える。
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20年のレコーダーの出荷台数は185万4000台だった。しかし、翌21年は154万7000台、22年は118万9000台と年々出荷台数は減少。23年は89万9000台とついに100万台を下回った。
24年はさらに減少し、77万7000台にとどまった。20年の出荷台数を基にして下落率を算出してみると、年々急速な勢いで減少していることが分かる。23年に半数を下回り、24年には-58.1%と6割近く減少した。
ここからは家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」を基に、レコーダーの販売台数指数の推移をみていく。
20年の販売台数を「100.0」とした指数を算出したところ21年は85.6だったが、23年には50.1とほぼ半減。24年も40.5と減少は止まらない。販売台数も出荷台数と同様に6割減の水準にまで低下した。
レコーダー市場の縮小は、これまでの利用者が見逃し配信サービスや動画配信サービスへと移行していることに端を発している。この流れは、レコーダーにとどまらず、光学メディアにも波及し、国内メーカーの光学メディア事業からの相次ぐ撤退へと繋がっている。(BCN総研・森英二)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。