
「親ガチャ」「配属ガチャ」など、自分では決められないことを「ガチャ」と呼ぶようになって久しいが、最近では「世代ガチャ」という言葉もあるらしい。生まれた時代によってその人の人生が変わるという意味では、確かにガチャの要素が強いかもしれない。「世代ガチャ」を外した人の最たる例が就職氷河期世代だろうか。
山形県の48歳男性(居酒屋チェーン店の副店長/年収350万円)は
「就職難の時代で希望する進路に進めず、飲食サービス業で正社員の道に進む他ありませんでした」
と、就活当時を振り返った。(文:林加奈)
「アルバイトだけが最低賃金が増えることにより昇給」
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男性はその後就職するも、「長時間労働でサービス残業は当たり前の時代でした。何社か飲食サービスの会社を転職しましたがそれは現在も変わりません」と、”受難”が今も続いていることを明かしている。
「人不足が叫ばれる現在、現場の社員応募はなく、アルバイトだけが最低賃金が増えることにより昇給しますが、自分自身の昇給はもう何年もありません。転職したくても地方では選択肢も少なくこのままの収入で定年まで行くのかと思うと、悔やみばかりの毎日です」
新潟県の44歳の女性(薬局/年収500万円)は「入社は問題なかったが」と前置きしつつ、就職後の”受難”をこう語っている。
「その後のキャリアは難関、パワハラに耐え続けていたが、子育て時期に辞めろと言われました。生活できないので、何とか保育園を頼み、高い保育費で結局生活もギリギリだった」
女性は、子育て支援が充実している現代社会についても言及している。
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「今は絶対にそんなこと言われないし、パワハラもないし保育費も無料だし、男性も育休あり。男性社員から半年休むと言われ、その分の仕事を負担してクタクタです。給料は上がらず、仕事ばかり増えて、何の保証も受けられなかった。今なら、子育て支援満載ですよね……」
と、現役の子育て世代を羨んでいた。
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