衝撃! ニューヨークでネズミの生肉を食べるホームレス風の男性

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2025年03月22日 17:01  サイゾーオンライン

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イメージ画像(写真:Getty Imagesより)

 ニューヨークの街中で人がネズミの生肉を食べる衝撃的な映像が、ソーシャルメディアで広がった。ホームレスとみられる男性がネズミを手でさばいて食べており、市の保健当局者は男性の健康が危険にさらされているとして、身元の割り出しを急いでいる。

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ブロンクスの路上 つまんで口に入れた後、かぶりつく

 映像はニューヨーク・ブロンクスで3月1日に撮影された。ソーシャルメディアにアップされた映像を、芸能人のスキャンダルに強いニュースメディアとして知られるTMZが最初に報じ、大衆紙のニューヨーク・ポストなども伝えた。

 1分15秒の映像には、ブロンクス南部のモット・ヘブン地区の歩道に座り込んだ青いキャップを被った黒人のホームレス風の男性が、死んだネズミをつかんで、慣れた手つきで腹のあたりを割き、肉を食べている姿が映っていた。右手で生肉をつまんで口に入れた後、ネズミにかじりつく男。その際、白い血管のような長いひも状のものが口からぶら下がっているのが確認できた。

 ネズミはインドや中国、ベトナム、インドネシア、カンボジアなどアジア諸国のほか、メキシコなどのラテンアメリカ、ナイジェリアなどのアフリカで伝統的な料理として食べられている。実は米国でも、アパラチア山脈に囲まれたウエスト・バージニア州でシチューにして食べている。ホームレス風の男性がネズミを抵抗なく口に運んでいるところからすると、ネズミ料理がある地域で生まれ育ったのか。空腹で力が出ないようで、動きは緩慢だが、初めて食べるという雰囲気は感じない。
撮影していたのは女性で、この男性がネズミにかじりついた瞬間、驚きのあまり息を飲み、言葉にならなかった。また、「早くブロンクスから逃げ出さないと」と話し、恐怖を感じている様子だった。

市内のネズミは約300万匹 15年で急増

 世界から大量の富が流れ込む「金満」ニューヨークで、人がネズミを食べて飢えをしのぐという、あまりにも衝撃的な出来事に行政側も見て見ぬふりはできないようだ。ニューヨーク市当局は男性の健康をケアするために身元を割り出し、ホームレスならば保護する方針だ。

 摩天楼が立ち並ぶマンハッタンとは違い、ブロンクスは低所得者層が多く住む地区だ。ホームレスも街中に多く見られるが、ネズミを食べるホームレスが確認されたことは、地元住民にも記憶がない。「ここまで来てしまったのか」とつぶやくブルックリン住民もいる。

 ただネズミは、ブロンクスに限らず、ニューヨークに「充満」している。ニューヨークの害獣駆除会社、M&Mペスト・コントロールによると、ニューヨーク市内のネズミの数は約300万匹にのぼる。ネズミの正確な数をつかむことは不可能だが、統計学を使って野生動物の生息数を弾き出す方法と同じやり方で計算すると、この数字になるという。

 ニューヨークの人口は約850万人。その3分の1の規模に相当するネズミ。2010年には約200匹だったとされ、15年ほどで100万匹増えたことになる。

 ニューヨークにいると、地下鉄の線路の間を走り、線路脇の水たまりで水を飲むネズミの姿をよく見かける。街を歩いていると、歩道で目の前をネズミが横ぎることもしばしばだ。季節関係なく目にするが、やはり夏場は活発で、人の気配も気にせずに集団でごみをあさる。

 不衛生極まりないが、慣れっこになった市民の中には、ネズミをニューヨークの象徴的な存在として親しみを込めて「接触」する人々もいる。

 ネズミが自分の体より大きいピザ1切れをくわえて、地下鉄の階段を必死に降りてゆく姿が2015年9月にソーシャルメディアでアップされると注目を集め、「ピザ・ラット」と呼ばれて人気者になった。

専門官を新たに設置 「戦争」優位に

 しかし、病原菌をまき散らすネズミは社会全体で増殖を阻止しなければならない。ニューヨーク市はネズミ対策を「ネズミとの戦争」と位置づけて取り組んできた。ネズミ対策の専門官の役職を2023年4月に新たに設置。またボランティア組織を結成して駆除を強化した。

 さらにエサとなる残飯にネズミがたどり着かないようにするため、2023年11月から、一戸建てや小規模アパートでのゴミ出しを、袋ではなくゴミ容器にすることを義務付けた。収集車が来る前にゴミを道路に置く時間も、これまでの午後4時からでなく午後8時からと変更した。

 この対策は功を奏し、その後、ネズミの目撃情報、苦情は減少しているという。
2024年9月にはニューヨークが都市部のネズミ対策を話し合うための初の「大都市ネズミサミット」を開き、ネズミ対策で苦しむボストンやシカゴ、シアトルなどの担当者や生物学者らが集まった。ニューヨーク・タイムズなどのメディアが「ネズミとの戦いで優位に立っている」と報じるなどニューヨークはネズミ対策の先頭を切っているとされる。

 そんな中でネズミの生肉食いは、ニューヨークのイメージを大きく傷つける。ネズミを食べるホームレスの健康もさることながら、ネズミを食べる姿をあちこちでさらされた時のニューヨークのダメージも心配されている。

(文=言問通)

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  • そういえばいつのまにかポリバケツ見かけなくなったな。自治体によるんだろうが。
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