Xに投稿された写真に写るのは、傘立てに刺さっている白い丸い棒。なんでこんなところに棒が?と思いつつ上部をよく見てみると……正体はなんと爪楊枝です。正確には爪楊枝っぽい巨大な棒ですが。
傘立てが小さくなったのか、爪楊枝が大きくなったのか、一瞬分からなくなるこの「巨大爪楊枝」。Xユーザーの「handaru」さんが手掛けたものです。
「ホームセンターで良さげな棒が売ってたので、さらに良さげな感じにしてみた」というコメントとともにhandaruさんが投稿したのは、傘と同じくらいの大きさがある爪楊枝の画像。
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「ただの棒、だよな?」と思って眺めて、お尻の部分の溝を見た瞬間に「あ、これ爪楊枝だ!」と頭の中が一気にクリアになる感じがとてもユニークです。
溝だけで棒を爪楊枝たらしめる爪楊枝のデザイン性がすごいのか、それを忠実に再現したhandaruさんがすごいのか……多分両方ともすごいのだと思います。
そして爪楊枝が刺さっていると、何でもひと口サイズに見えてくるのもとても不思議な感覚。傘立ても段ボール箱も、爪楊枝のおしりをつかんでひょいっと持ち上げられそうな気がしてきます。
小さいのが当たり前の素材が、急に大きくなると、なんとも言えない珍妙さがありますね。
それにしてもいったいなぜ爪楊枝なのか、そしてなぜ大きくしようと思ったのか。気になったのでhandaruさんに詳しくお話をうかがってみました。
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−− handaruさんは巨大爪楊枝のほか、巨大洗濯ばさみを作ったいるようですが、そもそもどうして日用品を巨大に……?
子どものころからこういった変なアイテム作りが好きだったのですが、スケールモデルを作るようになったのは2015年頃に電子部品の大型模型を作ったことがきっかけです。
それ以来、電子部品のような、わかる人にしかわからないものを中心に巨大化していたのですが、最近になって日用品の魅力に惹かれて制作範囲を広げてみています。
−− なるほど。巨大化のどこにそんなに惹かれるのでしょう?
ミニチュア作品などは、一目見たときに「スゴさ」を覚える印象ですが、こうした巨大化作品は面白さを感じることが多いように思います。この面白いアイテムを作りたい、集めたいというのが私の制作のモチベーションになっています。
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−− ああ、確かに。巨大化されたものを見るとまず「面白い!」って思っちゃいますね。今回爪楊枝を選んだ理由は何だったのでしょうか?
日頃から制作の題材にする日用品を探しながら生活しているのですが、今回は純粋に用事で立ち寄ったホームセンターで木の棒が目に留まったのがきっかけです。
工具コーナーや綺麗に陳列された新品の材料を見ると、理由もなく欲しくなることが多いのですが、爪楊枝ならすぐ作れそうだなとその場で理由を見つけて購入しました。
−− 爪楊枝はあとづけなんですね笑 ところでこの爪楊枝はどのようにして作られているのでしょう?
糸ノコやグラインダといった電動工具をメインで使用しました。仕上げにやすりを使って細かい部分を整えています。
安価かつ大量生産に適している形状だけあって、大きくても作業はそこまで大変ではありませんでした。全工程で1時間強くらいだと思います。
−− 1時間強……はやい……。かなり忠実に再現されているように思えますが、特にこだわった点はありますか?
こだわりポイントは一般的な爪楊枝とは何かをよく観察することと、実寸そのままのスケールにあまり固執せず完成時の見た目を意識することでしょうか。
5種類ほど爪楊枝を観察して、誰もが思い浮かべるような形状をイメージしてデザインしています。
−− ちなみに今後はどのようにこの巨大爪楊枝を使っていく予定ですか?
見た目は面白くても実態は棍棒なので、あまり外に持ち歩くことはできなさそうだなとは思っています。
当然爪楊枝としては使えませんので、傘立てに差しておいて笑ってもらうというくらいがいいのかなと思っています。
−− 使い道がないことも含めて、巨大化の面白さ、ということですね。
<記事化協力>
handaruさん(@handaru20pF)
(ヨシクラミク)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By YoshikuraMiku | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025032501.html
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