護衛艦「ひゅうが」で隊員に訓示する石破茂首相(中央)=25日午前、京都府舞鶴市(代表撮影) 石破茂首相は25日、京都府舞鶴市を訪れ、自衛隊艦艇を手掛ける造船大手「ジャパンマリンユナイテッド」(JMU)の関係者と懇談した。日米関税交渉で政府は、造船分野など経済安全保障での連携案を米側に示している。首相は記者団に「国際競争力を維持しながら、物流を支える日本の造船をさらに支援したい」と表明した。
JMUはミサイル防衛を担う「イージス・システム搭載艦」や砕氷能力を持つ日本初の北極域研究船を建造している。首相は同社関係者らから、日本の造船業における人手不足といった課題や技術面での強みについて、意見を聴いた。
これに先立ち、首相は海上自衛隊舞鶴基地(同市)を訪問。最新鋭「もがみ型」護衛艦の「あがの」とヘリコプター搭載護衛艦の「ひゅうが」に乗艦し、約2時間艦内を視察した。海自隊員に訓示し、「自衛官が定員の9割しか充足されていないことは極めて深刻な問題だ」と指摘。自衛官の処遇改善に取り組む考えを強調した。政府は近く、関係閣僚会議を開いて、これまでの対策を検証する。
首相は石川県小松市に移動し、建設機械大手コマツの関係者との車座対話に臨んだ。

ジャパンマリンユナイテッドの関係者との懇談に臨む石破茂首相=25日午後、京都府舞鶴市(代表撮影)

米国の関税措置に関する車座対話であいさつする石破茂首相=25日午後、石川県小松市