飼い猫かな…思い切って声をかけたら!? ツン9割デレ1割、お迎え後は「10年近く、外泊なし」

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2025年06月17日 14:30  まいどなニュース

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2025年、10歳を迎えたリリーちゃん(画像提供:夜更かしの猫好きさん)

今から10年前、いつも通る家の前で、1匹の子猫と出会ったXユーザー・夜更かしの猫好きさん(@tanablog1)。猫と暮らしたいと願っていた飼い主さんにとって、それはまさに運命を感じた瞬間でした。キジトラのかわいらしい女の子「リリー」ちゃん。かけがえのないパートナーとなったリリーちゃんと歩んだ日々とは——。

【写真】お迎え間もないころ、まん丸お目々が愛らしいリリーちゃん

飼い主さんは毎日のように保護猫サイトを眺めていたといいます。ある日、近所の庭のある家の前で、元気に遊ぶ子猫の姿が目に留まりました。通りかかるたびに気になっていたその子猫。ある日、思いきってその家の方に声をかけてみたそうです。

「『おうちの子なんですか』と尋ねたところ、『野良猫なんですよ』と教えてくださいました。『ときどき来るんですよ』とも話されていて、『もしお迎えしたいようなら、保護できるか試してみましょうか』と提案していただいたんです」

飼い主さんは、すぐに子猫を迎える準備を始めました。

「急いでケージやトイレをそろえたのを覚えています。数日後『今、保護できたので連れていきます』と連絡をいただきました」

そして、小さな子猫は飼い主さんのもとにやってきました。

「それが、当時、生後推定3カ月のリリーです」

こうして、リリーちゃんと飼い主さんの新しい暮らしが始まったのです。

やんちゃで甘えん坊な子猫との暮らし、目まぐるしい日々

初日、リリーちゃんは部屋の隅っこでおびえていました。緊張からかトイレにも行かず、じっと身をひそめていたといいます。そんな姿を見て、飼い主さんは心配しましたが、日を追うごとに少しずつ家に慣れていきました。

やがてリリーちゃんは、その愛らしい素顔を見せてくれるようになったそうです。

「もっとつんとした子なのかと思っていたのですが、実際はとても甘えん坊。かわいくてたまらなくなりました。お迎えしてすぐに、留守にもできないほどの存在になったんです」

リリーちゃんはトイレもすぐに覚えてくれました。ご飯もがっつくのではなく、落ち着いて自分のペースで食べるタイプ。そんな姿に、飼い主さんは「賢い子だな」と感じたといいます。

とはいえ、始まりはドタバタの連続でした。子猫らしくとにかく元気で、走り回ってはカーテンによじ登り、ほとんど寝てくれない日々。引っ越して新調したばかりのカーテンは、あっという間にボロボロになってしまいました。

「当時はかなり落ち込みました。でも今となっては、全部いい思い出です」

暮らしのなかで特に気を配ったのが、安全対策です。キッチンにはベビーゲートを、玄関には天井まで届く猫扉を設置しました。

「キッチンは火や刃物があり、食べてはいけないものもあるので、絶対に入らせないようにしました。脱走も何としても避けたかったので、玄関にもきちんと猫扉をつけました。そうすることで、安心してリリーに自由に過ごしてもらえるようになったんです」

そしてもうひとつ、大きく変わったのが飼い主さん自身の暮らし方です。

「リリーを迎える前は泊まりがけの旅行にも行っていましたが、この10年近く、一度も外泊していません。リリーをひとりぼっちにしてまで旅行したいと思わなくなりました。いまは完全に“猫ファースト”の暮らしです。日帰りの外出ですら、帰る時間を気にするようになりました」

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リリーちゃんはとても甘えん坊。けれども同時に、自分のペースや距離感を大切にする一面も持っています。

「ベッドで一緒の布団に入って眠れたらいいなと思うのですが、リリーが布団に入ってくることはありません。私が起きると、入れ替わるようにベッドにやってきて眠ったり、寝るタイミングが重なっても、少し離れたところで寝たりしています」

抱っこはさせてくれるものの、それほど好きではないようで、すぐに嫌がってしまうそう。膝に乗ることもありません。でも、撫でられるのは大好き。

「自分が『もういい』と思うまでは撫でていないと怒りますし、よそ見をすると猛抗議されることもあります」

食の好みにもこだわりがあり、子猫のころからずっとカツオ味のカリカリを主食にしています。病院は大の苦手で、キャリーを見ただけで逃げ出してしまうほど。

「避妊手術のために1泊入院したときは、迎えに行った私を見るなり、キャリーの中に自ら飛び込んできたんです」

一方で、とても賢い一面も。飼い主さんがリモートワーク中、会議が終わった瞬間に部屋に入ってきて大きな声で鳴くことがあるのだとか。

「どうやら『お疲れ様です』とか『ありがとうございました』という言葉を覚えているみたいで、仕事が終わったことがわかるようなんです。毎回驚かされます」

飼い主の言葉や気配を敏感に感じ取り、反応するリリーちゃん。その繊細さに、ふと申し訳なさを感じることもあるそうです。

「『もう少し鈍感になってくれていいんだよ』と思うこともあります」

そっと寄り添いながら育んだ、信頼とぬくもりのかたち

リリーちゃんは、現在10歳を迎えました。子猫のころに比べて、性格はずいぶん穏やかになったといいます。

「癇癪を起こしたり、不機嫌になったりすることが少なくなり、怒ることがあってもすぐに機嫌を直してくれます。昔は突然噛まれることもありましたが、最近はそうしたこともすっかりなくなりました」

人間年齢に換算すると、およそ56歳。飼い主さんは、少しずつ体の変化も感じているそうです。

「ジャンプが少し低くなったり、口の周りが白くなってきたりして、年齢を重ねてきたのだなと感じます」

優しい飼い主さんに見守られながら、穏やかな日々を過ごすリリーちゃんには、毎朝のルーティンがあります。

「子猫のころはまったくふみふみをしなかったのですが、成猫になってから、ある時期を境に喉を鳴らしながらふみふみするようになりました。毎朝、私が起きるとまずリビングで転がって撫でてもらい、そのあと寝室のベッドで数分間ふみふみしながら撫でられ、自分のベッドに移動して再びふみふみ。最後に毛づくろいをするまでがお決まりです」

この時間は、リリーちゃんと飼い主さんにとって、絆を深めるかけがえのないひとときとなっています。

「ふみふみしているあいだは、撫で放題。本当にかわいらしくてたまりません」

(まいどなニュース特約・梨木 香奈)

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  • ネコは配下を指導した。_(xx_)dote...ゞ(-_-;;)oioi
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