手狭なマンションから憧れの戸建てにお引っ越し→電気代が2倍以上！なんで？　電力会社勤務の知人に相談すると…

「マンションから戸建てに引っ越した後、電気代の引き落とし額を見てそれまでの倍近くなっててビックリした！」

【漫画】「こんなに電気代が増えることってある？」電力会社に勤める知人に聞いてみると（全編を読む）

家族4人で暮らしていたマンションから、転勤を機に戸建てへ引っ越したAさん。引っ越し後は何かと予定外の出費が続くものですよね。その一つに「電気代」があります。広さも設備も充実し、理想的な住まいに思えた新生活でしたが、ある日届いた電気代の明細に思わず目を疑うことになります。

転勤で2LDKマンションから4LDK広々戸建てにお引越し

転勤で2LDKのマンションから4LDKの戸建てに引っ越したAさん（四国在住、40代、主婦）は、夫と小学生の長男・長女の4人家族です。結婚してからは、60平方メートル弱の2LDKマンションで暮らしていましたが、夫の転勤辞令をきっかけに、家族そろって引っ越すことになりました。

都内に戻るまで2〜3年という前提での転勤だったため、会社が借り上げ社宅として4LDKの戸建てを手配。転勤期間中は社有車も貸与され、休日の使用もOKという至れり尽くせりの待遇でした。子ども部屋を欲しがっていた子どもたちも大喜びだったそうです。

これまでの2LDKマンションでは、家族全員が1部屋に布団を並べて川の字で寝る生活。「異性のきょうだいだから、いずれは別々の部屋を用意してあげたい」と考えていたAさん夫婦。どんどん上がっていく新築マンションの売り出し価格に「正直手が出ない」と悩んでいた状況での転勤話は、家賃のかからない間に頭金を貯めようと決意するきっかけにもなりました。

電気代が倍以上！？何かの間違いでは！？

会社が用意してくれたのは3年間の定期賃借契約として募集していた4LDKの一軒家。

2台分の駐車場に広い庭、ゆったりとしたLDK、すべて8畳以上の個室と「東京でこの家を建てたら何億するんだろう？？」というような広々物件で、広さはなんとそれまで住んでいたマンションの倍以上です。

一気に広がった空間に、長男長女の憧れの子ども部屋と在宅ワーク部屋と夫婦の寝室をそれぞれ割り当てました。最初は「広すぎて落ち着かないかも」と言っていた子どもたちもすぐに慣れ、一戸建ての生活を満喫していました。

ところが、引っ越して1カ月ほどたったある日、はじめての電気代の請求額を見てAさんは目を疑います。なんと、それまでの電気代の2倍以上が請求されていたのです。

「たしかに部屋数は増えたけど、それでも2倍って…」と驚いたAさんは、電力会社に勤める知人に連絡。「こんなに電気代が増えることってある？」と尋ねたところ、「あるよ」とあっさり言われ、さらに驚かされたといいます。

よく考えてみたら「そりゃそうなる」

その友人が教えてくれたのは「エアコン、テレビ、冷蔵庫、照明、調理家電の使用ワット数を調べて、利用時間を掛け算して検針票の使用量のkWhと比べてごらん」というもの。

「特にマンションから戸建てに引っ越して忘れがちなのは門扉とか駐車場、玄関灯とか外回りの夜間の照明ね。マンションだと共益費だけど、戸建てだと電気代かかるから」

「あと、それまで全員同じ部屋に寝てたのが個室になったらエアコン代も台数分。毎日つけてたら、エアコン代だけで1台月数千円違うよ」

言われてみれば確かにその通り。特に、家の周辺にあまり外灯がないこともあり、防犯のために玄関や駐車場の照明は一晩中つけっぱなしにしていました。加えて、広くなったキッチンには新たに調理家電や電気ケトル、コーヒーメーカーなどを置けるようになり、それらの消費電力も想定以上に大きかったとのことです。

また、2階のトイレや子ども部屋の照明をつけっぱなしにしがちだったこともあり、「それなら電気代が2倍以上になるのも当然だ」と思い当たる点が次々と見つかっていきました。

結局、電気代が高くなった理由の大半は「使用量が増えたこと」だったといいます。電力会社が変わったことで燃料調整費の単価が多少上がっていたものの、差額は数百円程度だったそうです。

家が広くなれば、電気代も増えるのは当然のこと。マイホームの購入を考えるときには、そうしたランニングコストも見落とさないようにしたいですね。

（まいどなニュース特約・中瀬 えみ）

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