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中国Xiaomiは5月22日(現地時間)、北京で開催した製品発表イベントで、初の自社開発フラグシップSoC「Xiaomi XRING O1」とスマートウォッチ向けSoC「Xiaomi XRING T1」を発表した。同チップを搭載したスマートフォンやタブレットなど3つの新製品もお披露目された。
【画像を見る】シャオミが初めて自社開発したチップ「XRING O1」(全7枚)
Xiaomi XRING O1は第2世代3nmプロセスで製造(一部報道によるとTSMC製)し、190億個のトランジスタを搭載する。10コアCPU構成で、メインのデュアルCortex-X925コアは3.9GHzで動作する。同社によると、AnTuTuベンチマークで300万点を記録したという。
GPU部分には16コアのArm製Immortalis-G925を採用する。AI処理専用の6コアNPUは44TOPSの演算性能を提供し、AIライティングや意味検索、通知要約などの機能を支える。さらに同社の第4世代ISPを統合し、リアルタイムHDRとAIノイズリダクション機能を備える。
Xiaomi XRING T1は同社初の4Gスマートウォッチ向けSoCで、自社開発の4Gベースバンドを搭載する。eSIMによる通信に対応し、同社によると競合製品と比較して4G性能を35%向上し、音声通話とデータ通信の消費電力も削減したという。
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同社はXiaomi XRING T1の開発で7000回以上の実験室テストと100以上の都市での1年以上の実証実験を実施。この結果、カスタマイズ可能なウォッチフェイスやリモートカメラプレビュー、スマートフォンを使わないXiaomi製EVの制御を可能にしている。同チップは新製品「Xiaomi Watch S4 15th Anniversary Version」に搭載する。
Xiaomiはチップ開発に135億人民元を投資し、今後10年間で500億人民元の追加投資を計画している。2500人以上のエンジニアチームを擁し、OS、AI、チップを中核基盤技術として位置付ける。チップ開発は長期戦略の中核要素として、ハードウェア、ソフトウェア、ユーザー体験を統合するビジョンのもと配置するという。
●2つのXRING O1搭載製品
XRING O1搭載製品としてスマートフォン「Xiaomi 15S Pro」、タブレット「Xiaomi Pad 7 Ultra」も同時に発表した。Xiaomi 15S Proは5499人民元、Xiaomi Pad 7 Ultraは5699人民元から販売する。
Xiaomi 15S ProはXiaomi XRING O1を搭載するスマートフォンで、Xiaomi設立15周年を記念して登場したもの。アラミド繊維を使用したXiaomi Composite Fiber EditionとSky Blueの2バリエーションを用意する。6100mAhバッテリーと2K解像度で3200nitの輝度を持つOLEDディスプレイを搭載し、Leica Summiluxトリプルレンズカメラシステムを備える。
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Xiaomi Pad 7 Ultraは14インチの3.2K OLEDディスプレイを搭載し、同社初のUltra級タブレットと位置付ける。厚さ5.1mmの金属ユニボディ筐体で重量を609グラムに抑えつつ、1万2000mAhバッテリーと120W HyperChargeに対応する。
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