
岡山県総社市民有志らでつくる「吉備線を愛する会」が、岡山―総社間を結ぶJR吉備線(桃太郎線、20・4キロ)のガイドブックを作った。昨年11月15日の開業120年に合わせ2024年度に繰り広げた記念事業の締めくくり。沿線各駅の写真やエピソードを軸に、路線の歩みを振り返る内容になっている。
吉備線は、高梁川の水運との連絡のため、岡山駅と旧湛井(たたい)駅(総社市)間で1904(明治37)年に開業。伯備線の開通に伴い、1925年に終着駅が西総社駅(現在の総社駅)に移った。
ガイドブックでは、生粋の総社人から昔の駅名にちなみ「東駅、西駅」と呼び分けられている東総社駅、総社駅をはじめ、岡山県立大の開校により「1日の乗降客数が路線内最低」の汚名を返上した服部駅など現行10駅を紹介。併せて、旧湛井駅をはじめ、最上稲荷(岡山市北区高松稲荷)までを結んだ吉備線の支線・旧稲荷山線の稲荷山駅の栄枯も伝える。
このほか、手荷物輸送の廃止やワンマン化など運営合理化への取り組み、旧国鉄・吉備線を延伸する幻の井原線計画にもページを割いた。
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式典やパネル展示、クイズラリーなどの記念事業を展開した愛する会の浅野智英代表(65)は「集大成として吉備線のあらましを一冊にまとめることができ感無量。手に取って関連施設を巡り、路線に親しんでもらいたい」と話している。
A5判フルカラーで22ページ。希望者には1冊500円で販売する。
(まいどなニュース/山陽新聞)
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