常温保存のタマネギがGを呼び寄せる!?本当なの?…KINCHO・大日本除虫菊の広報に聞いた

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2025年06月26日 11:50  まいどなニュース

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タマネギ、献立には欠かせません※画像はイメージです(Nelea Reazanteva/stock.adobe.com)

ゴキブリが活発になる夏、キッチンで何気なく常温保存しているタマネギが、ゴキブリを引き寄せているらしいと、SNSなどで話題になっている。

【イラスト】Gは夜間、私たちの想像以上に動き回っているらしい

その誘因効果はどれくらいのものなのか、置いておいたらどんどんゴキブリがやってくるのか?ゴキブリという文字を見るのも辛い人も多いと思うが、勝つには敵を知ることが重要。130年以上、害虫駆除の研究を重ねた殺虫剤の老舗、KINCHO・大日本除虫菊株式会社で技術広報を担当する加原朋子さんに話を聞いた。

――タマネギの誘因効果について 

加原:タマネギをメインの誘引成分として利用している市販のゴキブリ用殺虫剤もあるくらいでなので、タマネギはゴキブリにとって魅力的な匂いと言えるでしょう。ただし、いくらタマネギの匂いが魅力的でも、ご近所中のゴキブリを呼び込む程の誘引効果はありません。

――少し安心しました。

加原:夜にエサを求めて家の隙間から入り込んできたゴキブリは、夜間に家の中を広く動き回り、やがて水も食べ物も豊富にある大好きな台所にたどり着きます。昆虫界でも有数の立派な触角を持っている虫ですが、その触角で敏感に食べ物の匂いを感じ取り、台所で最も狙いやすい場所にあった常温保存のタマネギにたどり着くのです。食べ物が傷みやすい夏は特に、野菜や果物は冷蔵庫の野菜室で保存する方が良いでしょう。傷んだり腐ったりすると匂いが強くなり、ゴキブリをより寄せ付けやすいです。

――有効な対策、生活の工夫は?

加原:年に1匹見かけるかどうかなら、家の中に住み着いているわけでもなさそう。ただし1シーズンに2匹以上見たのであれば、台所のシンク下や冷蔵庫の裏をチェックし、糞で汚れていないか確認するのがオススメ。週に1、2匹以上見るならば、家の中に巣と呼ばれるひそみ場所を作って集団で住み着いている可能性が高く、30匹〜100匹いてもおかしくはありません。

侵入を100%防ぐことは至難の業。スキマのない家はまずありません。成虫は5mm、幼虫なら1-2mmのスキマがあれば侵入可能。わずかな風の流れを感じて侵入できるスキマを見つけるのです。

――我が家にはご遠慮いただきたいのですが…

加原:住み着きにくい環境作りが重要です。台所に、こぼれた食材や汁、生ごみ、汚れた食器などを夜間に放置しないよう気を付けましょう。食卓もきれいに拭き、ゴミはこまめに出すこと。なおゴキブリの巣を作らせないために、家の中にあらかじめ「コンバット」(防除用医薬部外品)を設置しても良いでしょう。

◇    ◇

夏はゴキブリだけでなく、コバエなども湧きやすく、食べ物の常温保存には注意が必要。少しの工夫と予防で、快適でさわやかな夏を過ごしたい。

(まいどなニュース特約・米田 ゆきほ)

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