【冴え女シリーズ（１１）】[マスターの不器用な優しさに]第３話（前半）「愛想つかされたのか？」

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【冴え女シリーズ（１１）】[- マスターの不器用な優しさに -]

■作品概要
信じていた親友にずっと好きだった人を取られ、傷心中の蘭。もう恋なんてしないとやさぐれる彼女の心を癒してくれるのは、行きつけの喫茶店のツナサンドとマスターの優士の淹れてくれるコーヒーだった。毒のある優士の言葉に最初はむっとしていた蘭だったが、段々彼の優しさに気づきだして・・・？


●第３話（前半）「愛想つかされたのか？」


優士「一言多い」

優士「それで本庄君はどうして友人に好きな奴をとられる羽目になったんだ？」

蘭　「あーん、むぐむぐ、え？」

優士「・・・口の端にマヨネーズがついてる」

蘭　「え、嘘・・・ん・・・とれた？」

優士「とれてない」

蘭　「え、どこ」

優士「反対側だ。あと君のその短い舌をどんなにのばしても届かない。ほら、これで拭え」

蘭　「あ、どうも」

優士「君はサンドウィッチも綺麗に食べられないのか。パンくずをポロポロこぼしてるし。
大口を開けすぎだ。はしたない」

蘭　「サンドウィッチくらい自由に食べさせてよ。コース料理を食べてるわけじゃないんだし」

優士「マナーの話じゃなくて、女性としてどうなんだと言っているんだ」

蘭　「美味しいものは口にいっぱい入れて食べたい派なんですぅ」

優士「美味いと言って食べてくれるのは嬉しいが、少しは気をつかったほうがいい。曲がりなりにも君は女性なんだし」

蘭　「曲がりなりにもって酷いわね・・・でも、男の人はやっぱり女のそういうところをみているのかしら。でも普段バリバリ働いている女子の少し抜けてるところをみると、男はきゅんとくるって雑誌で読んだんだけどなあ」

優士「きゅんとくるというのはどういうことだ？」

蘭　「ぐっとくるってこと。つまりときめくってこと？　あれ、違うか」

優士「俺は君がマヨネーズを口につけているのをみて、呆れるという感情しかわいてこなかったんだが。君の場合、少しどころか抜けすぎているから該当しないんじゃないか？」

蘭　「う・・・そうなのかな」

優士「もしかして女性らしさがないから愛想つかされたのか？」

蘭　「え、なんの話？」

優士「本庄君は人に話を聞いてくれと言っておきながら脱線しすぎだ。君は会社をサボってしまうほど落ちこんでいた理由を俺に話したかったんじゃないのか？」

蘭　「あ、そう、そうだった。ツナサンドに夢中になってて。だって本当に美味しいんだもの。ツナとマカロニの比率が完璧だわ。これ、ただ普通にマヨネーズと塩コショウでツナを和えているわけじゃないんでしょ？どうしたらこのコクがでるのか教えてくれない？マスター」


【冴え女シリーズ（１１）】[- マスターの不器用な優しさに -]第３話（後半）へ続く


●出演キャラクター

関優士（せきゆうし）32歳：喫茶店のマスター
本庄蘭（ほんじょうらん）28歳：OL

●声優および制作クリエイター

シナリオ：久潟椎奈
イラスト：和音ハカ
男性声優：涌井直輝
女性声優：鳥居みのり

●アプリ概要

様々なシチュエーション、たくさんのイケメン＆イケボ男性との１時間のオリジナルラブストーリー（ボイス＆アニメーションドラマ）を集めた、女子のための図書館、もしくは映画館のようなラブドラマアニメーションアプリです。

●アプリダウンロード

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