KEN☆Tackey、三宅健と滝沢秀明が広げた表現の幅 デビューシングル『逆転ラバーズ』から分析

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2018年07月13日 10:12  リアルサウンド

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 V6の三宅健とタッキー&翼の滝沢秀明によるユニット、KEN☆Tackyが7月14日に『音楽の日』(TBS系)に出演する。演目は明かされていないが、おそらく7月18日にリリースされるデビューシングル『逆転ラバーズ』を、ジャニーズJr.たちと共に歌い、踊り、息の合ったパフォーマンスを見せてくれることだろう。


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 KEN☆Tackyは、滝沢が主演・演出を手がける人気舞台『滝沢歌舞伎』に、三宅が2016年から共演していることをきっかけに誕生したユニット。「健とタッキーで“おいしい関係を”」と話したことから始まった。ラジオ『タッキーの滝沢電波城』(ニッポン放送)で、「みなさんの声が1年目からありまして、“いつか形にしたいね”って健くんとも話をしていまして、ようやく今年デビューが決まりました」とリスナーに報告した滝沢。「ちょっとなんか新鮮ですよね。V6も20年迎えてて、僕ら(タッキー&翼)も15年くらいやってて、なんか久しぶりにデビューって聞いて、思い出すっていうか。King & Princeが5月にデビューして、ジャニーズの中では一番新人ですから」と笑いを誘う。


 かつて“アイドル”といえば、10〜20代のフレッシュな年頃のスターを指す言葉だった。だが、歴代のジャニーズアイドルたちの活躍をはじめ、その意味は大きく変わった。30代、40代とキャリアを積んだアイドルだからこそ見せられるパフォーマンスもある。『滝沢歌舞伎』も、まさにそのひとつだ。見目麗しい滝沢の女形から、ジャニーズJr.たちと挑む猛々しい腹筋太鼓、さらには天井から降り散る小判や手持ちのLEDパネルを用いた斬新な演出……など、ストイックな滝沢が自らの限界を超え続ける姿そのものが、見る者を感動させる伝統芸だ。


 だが一方で、アイドルの寿命が長くなった分、自ら変化を起こしていく難しさも出てきたように思う。ましてや築き上げてきたものが大きければ大きいほど、その先の新たな挑戦にはリスクが伴う。大人になるほど冒険できなくなる、とはそういうことだろう。アイドルの魅力は永遠の少年性。それは、成長し続ける姿を応援したいというファンの願いに紐づく。『滝沢歌舞伎』を作り上げた滝沢が、もう一度その少年性を起爆剤として、共演のオファーを出したのが三宅だったのかもしれない。


 三宅は「奇跡の◯歳」と毎年驚かれるほど、変わらぬ若さが魅力だ。それは見た目だけではなく、中身も然り。無邪気さを感じさせる言動が多く、その天真爛漫な姿はバラエティでも人気を博す。実際、『滝沢歌舞伎』の遠征中、ホテルで滝沢の部屋をピンポンダッシュしたり、部屋でJr.たちとサラダ女子会を開くなど、三宅が加わったことでカンパニー全体が童心に返ったことは間違いなさそうだ。もちろん、三宅にとっても新たな挑戦だったにちがいない。滝沢が育ててきたJr.たちとふれあい、ラジオ『三宅健のラヂオ』(bayfm)の収録ではゲストに招いてトークを繰り広げたり、Snow Manの佐久間大介にバースデー電話をかけたりと、V6のときとは異なる新たな顔をファンに見せられたように思う。


 また、V6はクリエイターたちの意図を体現することに長けたグループでもある。一方で滝沢は、どちらかといえば職人気質が強い。発信したい滝沢と、それを汲み取れる三宅の相性も良さそうだ。発売に先駆けて、YouTubeには「逆転ラバーズ」「アイシテモ」のMVや、舞台の世界観を垣間見える「浮世艶姿桜」「蒼き日々」のダンスビデオが公開された。「逆転ラバーズ」は往年のタッキー&翼の名曲たちを彷彿とさせるような、キャッチーでダンサブルな曲。バックでJr.たちが踊り盛り上げる姿も、ジャニーズの伝統にならった“THEアイドルソング”だ。それに対して「アイシテモ」は近年のV6らしさを連想させる大人な洋楽テイスト。2曲を聞けば、このコラボレーションでお互いが広げた表現の幅を感じることができる。


 また、通常盤には滝沢が作曲し、三宅が作詞をした「LOVE」も収録。新たな挑戦を盛り上げてくれた後輩たち、そして見守ってくれたファンたちへのラブレターにも聞こえてくる。先日、39歳の誕生日を迎えた三宅はラジオで「39歳、サンキューな歳にしたいなと思っております。僕を知る方々、僕に関わってくれている方々に対して、感謝感謝感謝感謝の1年にしたいと思っております」とコメント。まだまだ続く滝沢と三宅のアイドル人生。もう一度、デビューを経験することで、さらなる進化を見せてくれるはずだ。(文=佐藤結衣)


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