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【本音レビュー】映画『記憶にございません!』は三谷幸喜監督の最高傑作! 嫌われ者の総理が大変身する姿に拍手喝采です

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2019年09月14日 11:52  Pouch[ポーチ]

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【最新公開シネマ批評】
映画ライター斎藤香が現在公開中の映画のなかから、オススメ作品をひとつ厳選して、ネタバレありの本音レビューをします。

今回ピックアップするのは三谷幸喜監督の最新作『記憶にございません!』(2019年9月13日公開)。国民から嫌われている総理大臣が、ある日、記憶喪失になり、すべてを忘れて普通のおじさんになっちゃうというコメディ。これがもう最高なんです! 個人的には三谷幸喜監督の最高傑作ではないかと! では物語からいってみましょう。

【物語】

ある日、内閣総理大臣の黒田啓介(中井喜一)は、演説中に飛んできた石が頭にあたり、記憶喪失になってしまう。側近たち(ディーン・フジオカ、小池栄子)に「あなたは第127代の内閣総理大臣。史上最悪のダメ総理と言われています!」と伝えられてビックリ。記憶喪失の件はトップシークレットになりますが、進めていた政策どころか妻(石田ゆり子)、息子(濱田龍臣)の顔さえ、思い出せない黒田。「自分はいったい何をやってきたのか?」と過去を知っていくうちに、黒田総理は変わっていくのです。

【記憶喪失のサイテー総理が一から出直し】

映画を観終わったあとスタンディングオベーションしたくなるほど素晴らしかったです。態度が悪く、嘘ばかりついて、都合が悪くなると「記憶にございません!」とブチ切れる史上最悪の総理大臣。そんな総理が本当に記憶喪失になったため、周囲が舵を取り、形だけの総理として継続させようとします。でも黒田は、妻が冷たかったり、記憶のないことで記者(佐藤浩市)にゆすられたり「俺は何をしてきたんだ?」と毎日モヤモヤしてしまう。そこで彼はわからないなりに自分で考え、一から出直そうとするんです。

【真っ黒総理が清らかに〜?】

前半は記憶喪失になった黒田が、自分の立場を利用してやってきた数々の悪事を知っていくと言う展開。側近しか記憶喪失の件を知らないため、黒田は何も知らない家族、マスコミ、政治家、愛人たちと会うたびに、話が合わなかったり、ごまかしきれなかったりというドタバタが展開されていきます。でも彼は、そんなスッタモンダを経て、自分のやるべきことを見つけていく。記憶喪失で脳内の「悪」が綺麗さっぱり消えたため、彼の中に「総理大臣ならば、国民に役に立つことをすべきじゃないの?」という気持ちが生まれていくのです。

【中井貴一の名演技にうなる!】

過去の自分を知るために、人の話に耳を傾けるようになった黒田総理は、そのことをきっかけに、国民が求めていることを自分の中に取り込んでいくようになります。記憶喪失になったことで、こんな風に人生が好転していくなんて。後半のこの展開は爽快感さえありました。でもそれはすべて中井貴一さんの名演がなせる技です!

本作の中井さんは、憎たらしい総理から変化していく姿に1ミリも不自然さがなく、気持ちよく笑って感動させてくれて、本当に最高でした!加えて、豪華な共演陣も適材適所で輝きを見せています。小池栄子さんの安定感、ディーン・フジオカさんのクールな側近ぶりと石田ゆり子さんの可愛さ。他にも米国初の日系女性大統領の木村佳乃さんや野党第二党首の吉田羊さん、職務熱心な警官の田中圭さんなど、ユニークなキャラが次々登場しますが、皆さんに見せ場が用意されており、隅から隅まで面白い!

『記憶にございません!』は、今の日本の状況に対して「こうなったらいいのにな」という三谷幸喜監督の思いも込められているような気がしてなりません。ぜひ全国民の皆さんに観てほしい傑作です。

執筆=斎藤 香(C)Pouch

『記憶にございません!』
(2019年9月13日より、全国東宝系にてロードショー)
監督・脚本:三谷幸喜
中井貴一、ディーン・フジオカ、石田ゆり子、草刈正雄、佐藤浩市、小池栄子、斉藤由貴、木村佳乃、吉田羊、山口崇、田中圭、梶原善、寺島進、藤本隆宏、迫田孝也、ROLLY、後藤淳平(ジャルジャル)、宮澤エマ、濱田龍臣、有働由美子
(C)2019フジテレビ 東宝

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