東北・北陸大雨被害 「稼ぎ時なのに…」復旧めど立たぬ路線も

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2022年08月06日 19:41  毎日新聞

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毎日新聞

写真大雨の影響で一部崩落した、濁川にかかるJR磐越西線の鉄道橋=福島県喜多方市で2022年8月4日午後0時半、玉城達郎撮影
大雨の影響で一部崩落した、濁川にかかるJR磐越西線の鉄道橋=福島県喜多方市で2022年8月4日午後0時半、玉城達郎撮影

 3日夜以降に東北や北陸地方を襲った大雨により、一部の鉄道が運行を見合わせている。橋が崩落したり、盛り土が流失したりしたためだ。復旧のめどが立たない路線もあり、生活の足を奪われた地域住民や観光シーズンに期待する業者らは衝撃を受けている。


 福島県喜多方市で濁(にごり)川にかかる鉄道橋の一部が崩落したJR磐越西線。喜多方―野沢(福島県西会津町)間は運休が続く。被害の実態は調べ切れず、復旧の見通しも立っていない。


 不通区間を含む会津若松(福島県会津若松市)―新津(新潟市)間は、蒸気機関車「SLばんえつ物語」が週末などに運行。新型コロナウイルス下の行動制限がない3年ぶりの夏となり、観光客や鉄道ファンでにぎわっていた。


 だがSLは全区間で運休に。喜多方観光物産協会専務理事の瓜生昭彦さんは「三ノ倉高原のヒマワリ畑がこれから見ごろなのに……」と落胆。喜多方市の山都駅前で特産のそばを提供するそば店「やまびこ」店長の唐橋増雄さん(80)は「SLが走る日は貴重な稼ぎ時。お盆休みにも期待していた。当面の不通は大きな痛手だ」と嘆いた。


 県教育委員会によると、不通区間には11の県立高校があり生徒216人が利用する。関係自治体とJR東日本はバスの代行輸送について協議している。


 一方、JR米坂線は、山形県飯豊町で手ノ子―羽前椿間の小白川にかかる鉄道橋が崩落した。米沢(山形県米沢市)―坂町(新潟県村上市)間の全線で運転を見合わせている。一部区間は10日ごろ再開を予定しているが、全線再開の見通しは立っていない。現場では6日も被害状況の調査が行われた。


 生徒の約6割が通学に米坂線を利用する山形県立置賜農業高校(川西町)。一部の生徒は夏休み中も農業実習で登校しているが、保護者の送迎に頼らざるを得ない。酒井孝教頭は「新潟との県境の小国町から通う生徒もいる。一日も早く再開してほしい」と話した。


 飯豊町では、お盆の時期に五穀豊穣(ほうじょう)や無病息災を祈る「獅子まつり」が催される。飯豊町観光協会の竹田直人事務局次長は「帰省客や観光客への影響が心配だ。まつり自体も開催できるのか……」と頭を抱える。


 秋田県大館市では下内川が氾濫し、JR奥羽線の下川沿―大館間で線路を支える盛り土が流された。線路は約18メートルにわたり浮いた状態に。県北部を横断する東能代(能代市)―大館間で運行を見合わせ、復旧に10日前後かかる見込みだ。【松本ゆう雅、磯貝映奈、横田信行、長南里香、猪森万里夏】


このニュースに関するつぶやき

  • 鉄橋落ちてるのに「1日でも早く再開」は、なかなか無茶な要求やな。復旧をJR任せにしたら、輸送量や貨物など優先度が高い路線から復旧させるから、県や国に早期復旧を働きかけたほうがいいよ。
    • イイネ!24
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