加藤清史郎『最高の教師』で演じる相楽琉偉は「悪いやつだと思っていない」行動原理を考えながらの役作り

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2023年08月19日 10:01  TVerプラス

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松岡茉優さん主演のドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』(日本テレビ系、毎週土曜22:00〜)が現在放送中、及び民放公式テレビ配信サービス「TVer」にて配信されています。

本作は、卒業式の日に“生徒の誰か”に突き落とされた高校教師・九条里奈(松岡)が、1年前にタイムリープし、真相を突き止めるために3年D組の生徒と本気で向き合っていく学園ドラマ。なお現在民放公式テレビ配信サービス「TVer」では、最新話に加え、第1話〜第3話、ダイジェスト動画、オリジナルコンテンツが配信中。また、クロスオーバー作品の『最高の生徒 〜余命1年のラストダンス〜』も配信されています。

『最高の教師』に登場する相楽琉偉は、常に笑みを浮かべていますが、その笑顔こそが周りの人間に畏怖を与える存在。劇中、これまでD組内で起こった事件のほとんどが相楽による命令であったように取れるシーンが多く、“九条殺しの犯人”として視聴者が注目している一人です。

そんな相楽を演じているのが、子役時代に“こども店長”として注目された加藤清史郎さん。そのイメージを覆すような悪役っぷりを見せつけていますが、加藤さんにとっては「(相楽を)悪いやつだとは思っていません」と言います。加藤さんは相楽というキャラクターをどう捉えて演じているのか、インタビューで語っていただきました。

加藤清史郎が思う相楽琉偉というキャラクター

――作品においてキーパーソンと言える相楽。D組内で圧倒的な力を持ち、クラスメイトを操っているように見えます。そんな彼を、どう捉えていますか?

確かに、これまでの物語を追っていると、すごく悪いやつに見えていますよね。ですが、僕にとっては「こういうクラスメイトいたな」という印象です。皆さんの学生時代にも、言葉に力を持った人っていませんでしたか? 例えば、旅行の計画を立てている時に「ここ行くなら、こっち行ってからの方が効率良くない?」と言うと、なぜか周りも納得して従い、それを基準に物事が決まっていく……とか。相楽もそういう人物だと捉えていて、物語の中ではその発言が結果、鵜久森叶(芦田愛菜)のいじめに繋がってしまいました。しかしそれは、相楽にとっては悪意を持って始めたことではないんです。

――と言うと?

相楽は、全ての行動軸において“楽しい”を優先する人物です。その“楽しい”に執着するあまり、こういった結果を招いてしまった。彼の何がその執着を引き起こしているのかが、今後の物語における核の部分になってくると思います。

――では、相楽を「悪役」として演じてはいないのですか?

僕は悪いやつだとは思っていません。“楽しい”を求めて、自分のやりたいことをやっているだけ。そんな彼が発言力を持っているからこそ、非常に質が悪いですよね(笑)。

――第1話から第5話までの中で、印象に残っているシーンはありますか?

第3話の、眉村紘一(福崎那由他)、日暮有河(萩原護)から土下座されて「ハブってくれ」と言われるシーン。相楽にとって、ものすごく大きな出来事だったと思います。それをきっかけに、彼の様子がおかしくなっていきますしね。

――加藤さんは子役出身ということで、もしかすると他の人とは違った学生生活を送られてきたかもしれません。どういった学生生活を送られてきたのでしょう?

そう思われることが多いのですが、クラスメイトから「なんでこんなに学校にいるの?」と言われるほど普通に学校に通っていました。ありがたいことに、それが親と事務所の方針で、仕事は基本的に放課後や夏休みに集中していましたね。5話では、芸能活動をしている瑞奈ニカ(詩羽)に焦点が当てられていましたが、ああいう感じでは全くなかったです。

――D組の生徒たちに当てはめてみて、自分はどのタイプだと思いますか?

相楽……と言ったらヤバいやつと思われるかもしれませんが(笑)。僕も楽しいことが大好きなので、ずっと笑っていましたね。

――相楽について、言える範囲でここから先の展開での注目ポイントを教えてください。

相楽が学校・クラスメイトに何を求めてこういった行動をしているのか、考えながら見ていただけると嬉しいです。そうすることによって、後々の展開で「あぁ……」と腑に落ちる瞬間があると思うので。ここから先も怒涛の展開が続きますので、相楽がどう動いていくのか……是非注目してください。お楽しみに!

<第6話あらすじ>
文化祭の打ち上げの際、東風谷葵(當真あみ)から不意な想いを吐露された鵜久森叶(芦田)。その言葉を受け、何かを返そうとした――。その瞬間、東風谷は漏れ出てしまったその想いに戸惑い、飛び出してしまう。東風谷を見失う鵜久森。その雑踏の中、鵜久森は自身に起きた「二周目」の人生を思い返していく。

一方の九条里奈(松岡)は、鵜久森と共にいつものようにお昼ご飯を一緒にしていた際に打ち明ける。「鵜久森さんも……同じですよね?」と。

自分自身が「二周目」であること、そして鵜久森もそうであること。互いに起きた不可思議な現象を確かめ合う二人。そして二人はもう一つ共通して感じる「感覚」を語る。それは、「3回目は絶対にない」、そう確信的に感じていること。だからこそ、私達は未来を変えるために今を必死に生きているのだと。

そんな中、独りで思い悩む東風谷の元を訪ねる九条。急な休学を申し出た東風谷に対し、それはなぜかと尋ねる。そして、思い悩む生徒に向けていつものように「覚悟」をもって「私にできることは、何でもします」と真っすぐに告げる。

鵜久森は自身に問う。「自分はなぜこの二周目の人生」が与えられたのかと。そして、一つの答えを出す。その時、彼女の中で「叶えたい」と願っていた自分の「希望」の全て叶えられたことに気づく。そして、鵜久森がそう気づいた時、彼女の中にはもう一つ、変えようのないある「感覚」が襲う。

人は生きる。生きれば悩む。悩み、落ち込み、俯く時もある。だが、一人の生徒は全力で伝える。この世界に対して最も強く思う、一つの「願い」を。今を生きる全ての人に、一度でいいので見ていただきたい。私達の想いは、ここにある――。
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