予選、決勝ともに最後尾と苦戦の中上貴晶「十分にプッシュできなかった」／第16戦オーストラリアGP

　10月21日、2023年MotoGP第16戦オーストラリアGP MotoGPクラスの土曜日セッションがフィリップ・アイランド・サーキットで行われ、中上貴晶（LCRホンダ・イデミツ）は予選で21番手を獲得し、決勝は19位でチェッカーを受けた。

　2日目を迎えたフィリップ・アイランド・サーキットは、朝から厚い雲が空を覆う天候となった。朝のフリー走行2回目では予選に向けた調整を行いながら計14周をこなし、1分30秒783をマークして20番手となった。

　続いて行われた予選Q1では、フロントにミディアムタイヤ、リヤにソフトタイヤを履いてアタックし、1度目のアタックで1分29秒832をマーク。以降もタイムの短縮を試みるも、初日のプラクティスでの自己ベストを上回ることができず、予選Q1敗退となり21番グリッドが確定した。

　日曜日に悪天候が予想されていることから、急遽スケジュールが変更され、午後には27周の決勝レースが行われた。最後尾から追い上げを図る中上はフロントにハードタイヤ、リヤにミディアムタイヤを選択し、好調なスタートを切る。

　しかしその直後、集団に巻き込まれてポジションを落とし、さらに翌周には最後尾まで後退してしまう。必死に食らいついていくが、なかなか前との差を詰めることができずにいた。それでも転倒なく走り進めていく中上は、2名のリタイアがあったことで、最終的に19位でフィニッシュとなった。

　5年ぶりにこのサーキットを走った中上だが、予選と決勝ともに最後尾と厳しい戦いを強いられてしまった。日曜日にはスプリントレースの開催が予定されているが、最後尾からの追い上げとポジションアップに期待したい。

■LCRホンダ・イデミツ
中上貴晶（予選：21番手、決勝：19位）
「周回数が多い決勝で、十分にプッシュできませんでした。いくつかのパッケージを用意していましたが、まだ調整が必要でした。明日のスプリントでは、フロントエンドのフィーリングをもっと掴み、よりよい走りができると思います」