小林聡美×小泉今日子、 “昭和”の時代感覚を共有する2人がつくる音楽コンサート 鍵を握るのは「健康」

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2024年02月12日 12:00  ORICON NEWS

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(左から)小林聡美、小泉今日子(撮影:宮川舞子)(C)ORICON NewS inc.
 俳優の小林聡美が初めて音楽コンサートを開催する。そのステージを演出するのは、10代の頃にドラマで共演して以来親交が深く、昨年は舞台『阿修羅のごとく』でも共演した小泉今日子。一体、どんなコンサートになるのか!?

【画像】『小林聡美NIGHT SPECTACLES』キービジュアル

 4月6日・7日、横浜赤レンガ倉庫1号館で全4公演が予定されている『小林聡美NIGHT SPECTACLES チャッピー小林と東京ツタンカーメンズ』は、WOWOWが企画・製作・主催する俳優によるコンサート「NIGHT SPECTACLES」シリーズの第2弾。第1弾は2022年に吉田羊が出演し、ゲストに大泉洋を迎えて開催され、同局で放送もされた。

■年を重ねるごとにますますパワーアップ

――新人歌手・チャッピー小林、爆誕ですね。

【小林】「小林さん、歌は好きですか?」「え。まあ、好きですけど…」。そんなちょっとした会話から始まって、あれよあれよという間にどんどん形になってきてしまいましたね(笑)。

――小泉さんは?

【小泉】小林聡美さんのコンサートの演出をやりませんか、と声をかけていただいた時に、聡美さんさえよければ、ぜひやってみたいと思いました。若い頃から自分のコンサートの演出をしてきたので、お役に立てたらいいな、と思いました。

【小林】お芝居の中で歌ったことはありましたが、音楽コンサートは初めてなので右も左もわからない状態でしたから、小泉さんに演出をしていただけるなんて心強いことですし、とてもうれしかったです。

――小泉さんはアイドルがセルフプロデュースする先駆者的存在でした。

【小泉】歌手としてデビューした後、わりと早い段階から自分で歌詞を書いたり、アルバムをプロデュースしたり、コンサートの演出をしたりするようになったのですが、そういうことができるように育ててくれた大人たちがいてくれたことはありがたかったですね。もともとものづくりが好きなんだと思います。コンサートで使う小道具づくりにハマって、友人のアーティストの工房でバーナーを使って偽サックスを作ったこともありました。

――お互いのことはどう思っていらっしゃるのですか?本人を前に話しづらいかもしれないですけど(笑)。

【小林】小泉さんは、大胆なんだけど妙な安定感がある方。そこがすごく魅力的だと思います。私は結構心配性で慎重派なので、小泉さんのように「大丈夫、大丈夫」と言って、躊躇なくびっくりするようなことをやってのける姿を見ると、「ほーっ」と感動し、頼もしくて勇気が湧きます。昔からそういう印象でしたけど、年を重ねるごとにますますパワーアップしているように感じています。

【小泉】聡美さんとは10代の時から共演する機会がたびたびあって、ドラマや舞台を一緒につくってきた、という経験の蓄積があるから、安心感があるし、信頼しています。聡美さんは自分のことを心配性で慎重派とおっしゃったけれど、私は歌手からスタートしたせいか、それこそ当時、音楽番組は生放送が多かったから、いまだに何でもライブ感覚でやってしまうところがあって、そういう違いがあるからこその相性の良さを感じるんです。過程は違うけれど、たどり着くところが同じ人。一緒にお仕事ができてうれしいと思える人です。

【小林】人としてお互いに信頼できるというのもありますね。

【小泉】そうですね。

■こどもの頃から楽しい音楽が好き

――今回のコンサートで披露される楽曲は、「昭和歌謡」をテーマに選曲されるそうですね。小林さんの音楽遍歴は?

【小林】こどもの頃から楽しい音楽が好きでした。所ジョージさんのナンセンス・ソングとか、当時流行っていた映画『グリース』とか、映画のサウンドトラックもよく聴いていました。ビートルズなどの洋楽も聴きましたけど、やはりこどもの頃に聴いていた当時の歌謡曲がずっと心に残っていますね。

 学校の音楽の授業も好きでした。大人になってからも何か楽器ができたらいいなと思って、ちょこちょこかじってみるのですが、結局続かなくて。だから、音楽や音楽に関わっていらっしゃる方への憧れがずっとありました。最近は、1年に1度、大みそかの『紅白歌合戦』を見て、「へー、今、こういう音楽が流行っているんだ…」、と感心して見ている感じです(笑)。

――小泉さんはデビュー以来、いろいろなミュージシャンと接点があったと思いますが…。

【小泉】私の場合、オーディションを受けたら受かっちゃって、どうしよう、みたいな感じで歌手デビューすることになったので、それこそ当初は何の知識もなくて、ゼロから学ぶ必要があったんです。周りの大人たちがすすめてくれる音楽をとにかく聴きました。一方で、音楽をどう表現するかについては、テレビの影響が大きかったと思います。歌番組もたくさんあって、独特な演出をしてた時代でした。今みたいに全部かっこいい感じではなくて、突拍子もない演出も多かったんですよね。楽曲とは一切関係がないお相撲さんが後ろで踊っているとか、枯葉が一面に敷いてあって、そこに子犬がいっぱいいるとか。歌っている最中に子犬がうんちしちゃって、笑うのをこらえながら、切ない歌を歌ったこともありました。

 ちょっと脱線しますが、忘れられないことがあって。その日は、近藤真彦さんの曲が終わった後、すぐに私が歌うことになっていました。マッチさんは石原裕次郎さんの映画のような演出で、歌っているところにヤクザが乱入してきて、立ち回りがあって、殴られたヤクザがセットの一部にぶつかって壊れると、その中から私が出てきて、「♪夜明けのMEW〜」と歌い出すというものでした。マッチさんが歌っている間、狭いところに閉じ込められて出番を待っていたんです(笑)。

【小林】シュール!(笑)。ドリフターズの『8時だョ!全員集合』のようなシュールでナンセンスなことを、テレビを通してすごく楽しんでいた時代を共有してている世代なんですよね、私たちは。

【小泉】今回のコンサートではドリフのようなドタバタしたことをする気はないですが(笑)、聡美さんが選んだマニアックな昭和歌謡がすべてを物語ってくれると思います。それに、昭和歌謡といったら、やはり生演奏だと思うので、東京スカパラダイスオーケストラの創始者でもある音楽家のASA-CHANGさんをバンマスに、すばらしいミュージシャンたちが集まってくれました。今回のテーマ曲も書き下ろしで作っていただきましたし、聡美さんにしか表現できない世界を楽しんでいただけると思います。

――スペシャルゲストとして阿部サダヲさんの出演も発表されていますが…。

【小林】デュエットするなら阿部さんしか考えられない曲でご一緒させていただきます。

【小泉】声のトーンがすごく合っていると思う。

【小林】阿部さんはご自身もバンド「グループ魂」でボーカルもされていますし、皆さんに乗っかっていけば大丈夫!と思っています。

■若い世代の方から思いがけない要求がうれしい

――新しいことへの意欲は?

【小林】これからも新しいことにチャレンジしていきたいです。今回は、正直なところ棚からぼたもちと言いますか、降って湧いたチャンスに乗せていただいた感じです(笑)。新しいことを始められるきっかけをいただけて、すごくラッキーだったと思っています。

【小泉】自分より年下の方と仕事することが多くなりましたが、若い世代の方から思いがけないことを要求されるのもうれしいです。私は飽き性なので、新しいものにはすぐ飛びつきたくなる。

――コンサート本番に向けて、歌手の先輩として、新人歌手に何かアドバイスするとしたら?

【小泉】それは…、自分で見つけてほしいな(笑)。私はお手本になるタイプじゃないから(笑)。

【小林】風邪をひかず、健康でいることですかね。走ったりして、体を鍛えた方がいいのかな、と思いましたけど、張り切りすぎてけがをしてもね。

【小泉】プロのミュージシャンでも、ツアー前にトレーニングを始めて故障する人、結構いますよ。普段通り、健康管理をしっかりしていれば大丈夫だと思います。コンサート本番、途中でお腹がすくといいパフォーマンスができなくなってしまうから、ご飯を食べるタイミングはアドバイスできるかも。あと、ステージドリンク。中身は人それぞれで、お水の人もいれば、アミノ酸などの栄養補給ができるものを用意する人もいます。私は昨年のツアーで風邪気味だった時に、お湯にマヌカハニーを溶かしたものを作っていきました。

【小林】なるほど!『阿修羅のごとく』の時に山崎一さんにすすめられたスペシャルドリンクを飲んだら、本当に元気が続いたのでドリンクも大事ですね。

【小泉】俳優が集まると男女関係なく、健康に関する情報交換をしますよね。やはり体が資本の仕事だから。おばあちゃんの役をやるにしても、病弱な人の役をやるにしても健康じゃないとできない。舞台の公演中は穴をあけるわけにいかないから、とにかく体調管理に気を配る。

【小林】本当、そうですね。健康だから新しいことにもチャレンジできる。それは、コンサートに来てくださるお客様も同じです。何ごとも健康じゃないと楽しめないですよね。公演がある4月上旬は季節の代わり目で、花冷えすることもありますし、海風もまだ冷たいかもしれないので、皆さんも健康に気を付けて、会場まで足を運んでいただけるとうれしいです。ステージに上がった瞬間、どんな景色が見えるのか、とても楽しみにしています。

■チケットスケジュール
一般発売:3月2日(土)前11:00〜

■取り扱いプレイガイド
チケットぴあ|セブンイレブン店頭
イープラス|ファミリーマート店頭
ローソンチケット|ローソン・ミニストップ店頭(Loppi)
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