BAD HOP、歴史を作った東京ドーム公演 人気絶頂のまま約10年の活動に終止符【セットリストあり】

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2024年02月19日 23:33  ORICON NEWS

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東京ドームで解散ライブ『BAD HOP THE FINAL at TOKYO DOME』を開催したBAD HOP(C)木村辰郎
 8人組ヒップホップクルー・BAD HOPが19日、東京ドームで解散ライブ『BAD HOP THE FINAL at TOKYO DOME』を開催した。国内のヒップホップアーティストとして初めて同所での公演を成功させ、人気絶頂のまま約10年の活動に終止符を打った。

【別カット】圧巻のステージ!東京ドームで解散ライブを開催したBAD HOP

 神奈川県川崎市出身のBAD HOPは『高校生RAP選手権』の優勝経験を持つ双子のT-PablowとYZERRを中心に、Tiji Jojo、Benjazzy、Yellow Pato、G-k.i.d、Vingo、Barkの幼なじみ8人で構成されるヒップホップグループ。2014年に活動をスタートして以降、2016年に地元の川崎CITTAでフリーライブを敢行し、18年4月にはZepp Tokyoで単独ワンマン公演を開催。同年11月には日本武道館でのワンマンライブを開催し、約8000人もの動員を記録している。23年5月にヘッドライナーで出演した音楽フェスで突如解散することを発表した。

 この日の公演は見切り席が追加販売されるほどの人気ぶり。歴史に残る公演の開幕を告げたのは「TOKYO DOME CYPHER」。メンバーが代わる代わるマイクを握るたびに怒号にも似たような歓声がドームに響いた。間髪入れずに「IKEGAMI BOYZ」「Round One」「Final Round」を投入。「I Feel Like Goku」では観客の合いの手も加わり会場は一気に興奮状態となった。

 BAD HOPのラストステージに華を添えようと、この日は多くの客演が駆けつけた。¥ellow Bucks・eyden・Bonbero・SEEDAによる「Higher Remix」では割れんばかりの歓声が迎え、guca owl・KEIJUと届けた「Day N Night」では観客の大合唱がドームを包んだ。

 「東京ドーム楽しんでますか?そんなんじゃ足んないでしょ?まだまだ友達連れてきてるぜ」というYZERRの言葉を皮切りに始まったJP THE WAVY・LEXとの「Friends」、Awich・JP THE WAVYとの「GILA GILA」の流れは圧巻。ステージで煽(あお)るメンバーらの姿に、観客も負けじと声を張り上げた。

 MCをほとんどはさむことなく「3LDK」「Asian Doll」「これ以外」「CALLIN'」「Foreign」など、新旧織り交ぜたセットリストで一気にまくし立てた。屈指の人気曲「Suicide Remix」では観客から自然と手が上がり、一気にメロウな雰囲気に。バンドセットの生音も加わり、HideyoshiとJin Doggとともに曲の世界観を見事に表現した。

 改めて金子ノブアキ(Dr)、KENKEN(Ba)、masasucks(Gt)、伊澤一葉(Key)という豪華なバンドメンバーが紹介され、披露されたのは「Champion Road」。どん底からはい上がってきたBAD HOPだからこそ伝えられるメッセージ。これまで走り続けてきた10年を振り返るかのようにT-Pablowの目には光るものがあった。

 日本のヒップホップアーティストで初めてBAD HOPが成し遂げたドーム公演。「SOHO」で登場したAK-69からは「あの時の少年が今ここドームに立ってる。こんな美しい景色ないだろ?解散なんてまだ早いんじゃないの?この尊い時間、みんな目に焼きつけろ」、「Empire Of The Sun」を共にしたZeebraからは「お前らが歴史作ったんだよ」と、レジェンドたちから労いの言葉が贈られる場面もあった。

 ライブはいよいよ終盤。「Diamond」「High Land」「Ocean View」「Last Party Never End」と続き、このまま最後の曲までいくかと思いきや、YZERRがマイクを取り「解散だなんて、こうやってライブやってる自分たちも忘れちゃうくらい楽しいです」と笑みを浮かべ、「ここに集まってくれた、ヒップホップを愛してくれたみんな、本当にありがとう。俺たちガキの頃から一緒で、まさかこの東京ドームに立てるとは思えなかったよ」とこれまで支えてくれたファンに感謝を伝えた。

 「最後に一つだけ言わせてほしいんだよ。何かいろんなもん抱え込んでるやつとか、クソみたいな環境で生まれたってやつもたくさんいると思う。『ああ、俺たちはこのままじゃ抜け出せない』とか『無理』だとか。全員に一つだけ言いたいのは、BAD HOPはここに立ってるっていうこと。それだけは忘れないでくれよ」と呼びかけ、ファンはその言葉を胸に刻んだ。

 BAD HOPが最後に披露したのは、彼らの原点とも言える「Kawasaki Drift」。「俺達がどこから来たか知ってんだろ?」という問いかけにファンも即座に反応。この日一番の大合唱で歴史的な公演を締めくくった。

 歌い終わった後、これまでの10年を振り返り、達成感をかみ締めるメンバーたち。YZERRは「10年間、俺達のことを応援してきてくれて本当にありがとうございました!みんなの心の中で生きてたら、俺たちBAD HOPは永遠に死なないと思うので。ここまでBAD HOPを応援してくれてありがとうございました」と充実の表情。「またいつか、何十年後かわからないその時、みんなでこうやってまた集まりたいなと思ってます。ありがとうございました!」と“再結成”をほのめかしつつ、笑顔でステージを後にした。

■セットリスト
1. TOKYO DOME CYPHER
2. IKEGAMI BOYZ
3. Round One
4. Final Round
5. I Feel Like Goku
6. South Side Night
7. Higher Remix
8. B2B
9. B.H.G
10. Chain Gang
11. White T-shirt
12. Mobb Life
13. Super Car
14. Supercar2
15. 3LDK
16. Asian Doll
17. これ以外
19. Prologue
19. 2018
20. CALLIN'
21. Day N Night
22. Locker
23. Friends
24. GILA GILA
25. Shoot My Shot
26. 4L
27. Chop Stick
28. Hell Yeah
29. Foreign
30. TEIHEN
31. Back Stage(※)
32. Suicide Remix(※)
33. Bayside Dream(※)
34. Champion Road(※)
35. Mukaijima
36. SOHO
37. Diamond
38. High Land
39. Ocean View
40. Last Party Never End
41. Empire Of The Sun
42. Hood Gospel
43. Kawasaki Drift
(※=バンドセット)
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