「今年は花粉が少ないって本当?」大量飛散だった前年度よりはマシだが…【アレルギー専門医が解説】

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2024年02月20日 20:51  All About

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花粉飛散量が非常に多かった2023年。2024年の今年の花粉飛散量は、どう予測されているのでしょうか? わかりやすく解説します。

Q. 今年(2024年)は花粉が少ないって本当ですか?

Q. 「毎年花粉症の季節が憂うつで仕方ないのですが、今年は花粉が少ないという話を聞きました。2月に入ってからすでに目や鼻がかゆいのですが、飛散量が少ないというのは本当なんでしょうか?」

A. 昨年よりはマシですが、例年比で見ると多いです。油断せずに対策を

ご質問者の方は、「昨年の飛散量よりも少ない」というニュースを見られたのではと思いますが、2023年はほぼ全国的に花粉飛散量が非常に多い年でした。そのため、「昨年比」で見れば、「やや少なくなる」地域が多そうです。

しかし、直近10年の平均値で見る「例年比」では油断できません。例年比でみると、全国的に120〜160%の飛散量のため、「例年よりやや多い」か「例年より多い」と考えるべきです。花粉症の方は、油断せずに警戒した方がよいでしょう。

・北海道:スギ・ヒノキはありません(※シラカバは、前年比で非常に多い(630%)、例年比で非常に多い(230%)となっています)
・東北:前年比で多い(約180%)、例年比で多い(約160%)
・関東:前年比で少ない(約60%)、例年比でやや多い(約120%)
・甲信:前年比で少ない(約60%)、例年比でやや多い(約120%)
・北陸:前年比で少ない(約60%)、例年比でやや多い(約140%)
・東海:前年比で並(約90%)、例年比でやや多い(約120%)
・近畿:前年比でやや少ない(約80%)、例年比で多い(約160%)
・中国:前年比でやや少ない(約70%)、例年比でやや多い(約130%)
・四国:前年比でやや少ない(約80%)、例年比でやや多い(約140%)
・九州:前年比でやや少ない(約70%)、例年比でやや多い(約120%)

地域差はありますが、やはり前年よりも少なくなっている地域が多いものの、例年と比較すると、全国的にやや多いと予想されます。

出典:日本気象協会

花粉症の症状は人それぞれですが、それなりの対策は必要です。早めの対策をしておくに越したことはありません。本格的な花粉飛散シーズンの前に、自分にあった対策をとるようにしておきたいものです。

清益 功浩プロフィール

小児科医・アレルギー専門医。京都大学医学部卒業後、日本赤十字社和歌山医療センター、京都医療センターなどを経て、大阪府済生会中津病院にて小児科診療に従事。論文発表・学会報告多数。診察室に留まらず多くの方に正確な医療情報を届けたいと、インターネットやテレビ、書籍などでも数多くの情報発信を行っている。
(文:清益 功浩(医師))

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