ニッサンとホンダが協業を見据えた戦略的パートナーシップの検討を開始。自動車の電動化と知能化時代に備え

　日産自動車と本田技研工業は3月15日、自動車の電動化・知能化に向け、将来的な協業を見据えた戦略的パートナーシップの検討を開始する覚書を締結したことを発表した。

　カーボンニュートラルおよび交通事故ゼロ社会に向けた取り組みをさらに加速するためには、環境対応技術、電動化技術、ソフトウェア開発などの領域に関する強化が不可欠と考えるニッサンとホンダ。

　今回の戦略的パートナーシップの検討は「両社の強みを持ち合い、将来的な協業を見据えた検討が必要」と考えられた結果、合意に至ったものだという。

　なお両社によると、戦略的パートナーシップの具体案として、自動車車載ソフトウェアプラットフォームやバッテリーEVに関するコアコンポーネント、商品の相互補完など、幅広いスコープで検討を進めていくとしている。

「今後加速するモビリティへの変革に対し、中長期的な視点で備えをしていくことが重要であり、今回、両社が共通の課題意識のもと、合意に至ったことは大変意義深いものだと考えています」と語るのは、ニッサンの代表執行役社長兼最高経営責任者の内田誠氏だ。

「今後、両社で論議を重ね、持続的成長に向けて、ウイン・ウインとなる結論が見いだせることを期待しています」

　また、ホンダの取締役兼代表執行役社長の三部敏宏氏も「100年に一度と言われる自動車業界の変革期において、両社がこれまで培ってきた技術や知見の相乗効果により、業界のトップランナーとして自動車の新たな価値創造をリードする存在となり得るかの観点で、両社のパートナーシップの可能性を検討していきます」とコメントしている。

　今回のニッサンとホンダの戦略的パートナーシップは、正式合意に至れば自動車業界にとって大きな話題になるだろう。