「ジブリパーク」全面開業 現場を指揮した宮崎吾朗監督「100年あり続ける場所に」

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2024年03月17日 10:42  ORICON NEWS

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ジブリパークの新エリア「魔女の谷」開園式典の模様
 きのう16日、愛知県長久手市のジブリパーク(愛・地球博記念公園内)に新エリア「魔女の谷」がオープン。エリア内で「魔女の谷 開園式典」が執り行われ、ジブリパークの事業主体である愛知県の大村秀章知事、企画監修を担ったスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサー、制作現場を指揮してきた宮崎吾朗監督らが登壇出席した。

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 「魔女の谷」の開園をもって、5エリア全てがそろったジブリパーク。式典で鈴木プロデューサーは「特別の感慨があります。6年9ヶ月、(5エリア全ての開園までの)実作業にそんなに掛かったのかと。手前味噌ですが、スタジオジブリの宮崎吾朗くんが本当に頑張ったと思います」とねぎらった。

 先日、「第96回アカデミー賞」長編アニメ映画賞を受賞した『君たちはどう生きるか』の制作期間も7年だったことを鑑み、「改めて親父といろんな面でやっぱり似ていますね。言い出すときりがないですが、工期をちゃんと間に合わせるとか、本当にいろんな意味でお父さんと似ています。本人は嫌がるかもしれないですけど、そう思います」と称えた。

 宮崎吾朗監督は「約7年間掛かって、ここ(5エリア全ての開園)までたどり着くことができました。とにかく知事との約束の工期に間に合わせることができたというのが私の最大の喜びでもあります。(ジブリパークを)長く愛していただければという気持ちでいっぱいです」と感無量。「100年ここにあり続けるようなジブリパークでいるために、今後もさまざまなお手伝いさせていただければと思っております」と約束した。

 登壇者によるテープカットの後、大村知事と宮崎監督が「魔女の家」前でグリーティングを実施。宮崎監督は自身作『アーヤと魔女』の主人公アーヤの人形を操りながら、記念すべき初日の来園者を笑顔で出迎えた。

 「ジブリパーク」のチケットは予約制。5エリア全てをまわることができる「ジブリパーク大さんぽ券」ほかは4、5月入場分をBoo-Wooチケット(https://l-tike.com/bw-ticket/ghibli/ghibli-park/)ほかで販売中(3月16日現在)。

■鈴木敏夫プロデューサーのあいさつ(抜粋)

 特別の感慨があります。6年9ヶ月、(5エリア全ての開園までの)実作業にそんなに掛かったのかと。手前味噌ですが、スタジオジブリの宮崎吾朗くんが本当に頑張ったと思います。

 宮崎駿(※崎=たつさき)が映画『君たちはどう生きるか』(公開中)を作るのに、7年かかったんですよ。きのう、同じだけ吾朗くんも実はジブリパークを作っていたという話をしたら、吾朗くんから抗議が入りまして、「あの…映画(『アーヤと魔女』)も作っていました」と(笑)。「そうか、忘れていた」という話になりまして、本当に吾朗くんは頑張りました。改めて親父といろんな面でやっぱり似ていますね。言い出すときりがないですが、工期をちゃんと間に合わせるとか、本当にいろんな意味でお父さんと似ています。本人は嫌がるかもしれないですけど、そう思います。

 いろんな方のお世話になって、ここまでやってこられました。いろんな連合体でジブリパークというものができた。やっぱりここから大事。ジブリパークは愛知県から依頼を受けて、ジブリが手掛けて、運営を中日新聞社にお願いをして(※)。おそらくこの3つが1つになるまでたぶんまだまだ時間を要するのかな。でも、それがジブリパークの発展というか、もっともっと良い場所になっていくきっかけになるんだと思います。

 僕は愛知県名古屋市の出身で、最初にここでジブリパークをやろうとなったとき、本当のことを言うと嫌だった。名古屋出身の僕がいて、愛知県でジブリパークをやるとなれば、「鈴木が何か言ったに違いない」と誤解を受けますよね。でも、いろんな申し出があった中で吾朗くんがこの場所(愛知県)を選んだ時、これも1つの運命かなと思った次第です。

 愛知県、ジブリ、中日新聞が支え合い、もたれ合うというこの関係ができるのに時間を要します。これからも皆さんよろしくお願いいたします。

(※)ジブリパークは事業主体が愛知県、企画監修がスタジオジブリ、管理運営が中日新聞社とスタジオジブリが共同設立した株式会社ジブリパークが行う。

■宮崎吾朗ジブリパーク監督あいさつ(抜粋)

 約7年間掛かって、ここ(5エリア全ての開園)までたどり着くことができました。とにかく知事との約束の工期に間に合わせることができたというのが私の最大の喜びでもあります。そして、完成した魔女の谷を含めたジブリパークを今後皆さまにお渡しして、長く愛していただければという気持ちでいっぱいです。

 映画というのは作った瞬間に僕らの手を離れてしまう感覚があります。映画を作り終えると、それ以上、自分たちにできることはなくて、あとは観客の皆さんに委ねるものだという感じがあります。でも、施設というものは「三鷹の森ジブリ美術館」でも経験したことではありますが、作り終わった時が終わりではなくて、実はスタートなんだと思います。

 本当に100年ここにあり続けるようなジブリパークでいるために、今後もさまざまなお手伝いさせていただければと思っております。これを作っていく上で、私たちジブリだけではなくて、設計者、施工者、いろんな方たちの力を借りて、一緒に走りながら作ってきたという考えがあります。(今立っている)この床の石張りもいろんな建物の工事も、それぞれに携わった職人さんの顔が1人1人浮かびます。本当にこのジブリパークを皆さまに愛していただければと思いますので、今後ともよろしくお願いします。本日はありがとうございました。

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