最近の子は「骨折」しやすい? 予防のために、身近な大人が無理なくできることとは【小児科医が解説】

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2024年03月18日 20:50  All About

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昔に比べて、子どもの骨折件数が増えています。骨折しにくい丈夫な骨を育てるために、大人にできることは何か、わかりやすく解説します。

Q. 子どもの骨折が多いようですが、親にできることは何かありますか?

Q. 「学校で骨折事故が増えていると聞きました。ちょっと転んだだけで、骨にヒビが入ってしまった子もいるそうです。骨を丈夫にするために、親にできることはありますか?」

A. 外遊びや運動を促して、バランスのよい食事でサポートしましょう

骨折の原因はさまざまですので、骨折予防にもさまざまなアプローチがあります。運動能力を鍛えたり、そのための筋肉を鍛えたりすることも、骨折事故を防ぐのに役立つでしょう。そして骨自体を丈夫にするためには、やはり運動と食事が大切です。

骨は体全体を支えていますので、運動をして負荷をかけることで、丈夫になっていきます。あわせて、強い骨を作る材料となる栄養素をしっかりと食事から摂らなくてはなりません。

骨を丈夫にする栄養素は、カルシウム、リン、ビタミンDです。アレルギーなどがなければエビやカニなどの甲殻類、小骨も丸ごと食べられる魚介類、牛乳などの乳製品を、毎日の食事の食材として積極的に使うようにしましょう。

魚介類なら一緒にビタミンDも摂ることができますので、おすすめです。骨を支える筋肉を育てることも大切ですので、肉や魚などのたんぱく質も一緒に摂取するようにしましょう。大切なのは、バランスです。

また、ビタミンDは食事から摂るだけでなく、紫外線を浴びることで体内で産生することができます。運動や外遊びが好きではないというお子さんもいるかもしれませんが、屋外に出て紫外線を浴びるだけでも効果があります。

なるべく声かけをしたり、時間がある時には一緒に出かけて公園や買い物に連れ出すなど、外に出る時間を増やす工夫も大切です。

特別なことをしなくても、子どもの骨は丈夫に育てることができます。日常的なちょっとした運動習慣と、バランスのよい食生活ができるように、サポートしてあげてください。

清益 功浩プロフィール

小児科医・アレルギー専門医。京都大学医学部卒業後、日本赤十字社和歌山医療センター、京都医療センターなどを経て、大阪府済生会中津病院にて小児科診療に従事。論文発表・学会報告多数。診察室に留まらず多くの方に正確な医療情報を届けたいと、インターネットやテレビ、書籍などでも数多くの情報発信を行っている。
(文:清益 功浩(医師))

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