競馬、国会、鶴光師匠の謎かけ…ニッポン放送・洗川雄司アナ「1日の24時間をどう区切っていくか」忙しい中開幕へ向けどう準備!?

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2024年03月23日 11:12  ベースボールキング

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ニッポン放送・洗川雄司アナウンサー
◆ いつでもみんなのプロ野球!実況アナルーム3月のテーマは“開幕”

 「開幕に向けて一番大事なのは体調管理。花粉症なので、開幕の時期はいつも辛いんですよ。症状が悪化しないように睡眠と休息はしっかり取るよう、気をつけています」。

 「とはいっても、シーズンオフ中も競馬中継関係の準備、中継の計画を立てたり、連絡役を担ったり、キャンプ直前まで報道記者として国会にも行ったりしますので、睡眠時間というところでシーズン開幕直前は苦しみました。今も苦しんでいます。また、鶴光師匠の謎かけに答えなきゃいけないというところでかなり奮闘しています。とにかく1日の24時間をどう区切って過ごしていいのか、ものすごく苦しんだ開幕前かもしれませんね」。

 ニッポン放送ショウアップナイターで実況を務める洗川雄司アナはシーズン開幕に向けて準備を進めながらも、シーズンオフは競馬中継、国会へ行き取材など業務は多岐にわたる。その中でプロ野球のシーズン開幕に向けて、洗川アナウンサーはどんな準備をしているのだろうかーー。

 「全試合の個人記録をまとめる統計ノートを準備することですね。それから各チームの故障者の情報をシーズンオフからチェックしておいて、ストックしておくこと。それから新人選手、新たなに加入した外国人選手の資料を作って各チームの戦力を把握しておくことですね。特に新人選手、新外国人選手といった新戦力の情報については各新聞の記事をクリップしてまとめてデータ化して、春のキャンプスタート直前にアナウンサー、ディレクターにお送りして、情報を共有しています」。

 23年7・8月度のテーマ“準備編”では、シーズン中にセ・リーグ、パ・リーグの情報をまとめた4冊のノートを作っていることを紹介してくれたが、それとはまた違うノートなのだろうかーー。

 「私の場合はオープン戦、その前のキャンプ中の紅白戦、練習試合、わかる限りの個人成績をつけるノートを1冊作っています」。

 「開幕時ってデータは何もないですよね。今までいた選手の分は去年の成績、通算成績など記録は調べれば残っている。それをベースにすることはあるんですけど、選手の人となりを紹介する時に、新戦力がいますよね。新人選手、新外国人選手もいる。どういったポジションで使われていくのか、あるいは今までずっと二軍にいた選手が突然一軍に上がったりしてくることもある。それぞれのチームの戦力を把握するためにも、どういう形で今年開幕を迎えるのか知るためにもキャンプ中の実戦から大雑把につけています」。

 それに加えて、実況の勘を取り戻す作業も開幕に向けて大事な準備のひとつだ。

 「シーズン終了からおよそ5ヶ月のブランクがあるんですよね。オープン戦では実際に球場の放送席に行って声を出してみて実況の練習をします。私の場合は、“投げた”、“打った”、“捕った”、この描写こそ実況の部分。なので、中継の中で肝となる実況描写のタイミング、投げた、打った、捕ったのタイミングを取ることに力点をおいてやっています」。


◆ MLBソウル開幕シリーズの実況を担当
[caption id="attachment_414353" align="aligncenter" width="500"] MLBソウルシリーズでの実況資料[/caption]
 今年は3月21日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイタースペシャル MLBソウルシリーズ2024 ロサンゼルス・ドジャースvsサンディエゴ・パドレス』の実況を担当した。MLBの中継の準備も「2月の段階で選手名鑑も発売されていない状態でしたから、まとまったデータや資料はないんですよね。私の場合は前年の選手名鑑を持っていましたので、それをもとに選手のプロフィールをまとめたり、それから前年までの数字も、かなり時間はかかったのですが、調べてまとめたというところですね。ずっとアメリカに取材に行けたわけではないので、それくらいしか準備はできなかったですね」とデータを丁寧にまとめた。

 「ただ私はかつて何度もアメリカに半年以上滞在する生活をしていましたけど、イチローさん、大魔神・佐々木さんなどがいた2000年代初頭に比べれば、数字を調べればなんでも出てくる。そういった面では急に中継となっても、中継資料はある程度揃えられるという点ではかなり楽になりました。昔に比べると楽です」。

 MLBソウルシリーズの実況を終えて、準備してきたことは出せたのだろうかーー。

 「調べていたことの2割も出せていません。担当した開幕第2戦は、MLBデビュー登板の山本由伸が1回5失点で降板。予想だにしなかったことが起きたわけです。事前にいろんな状況を思い描いて調べたとしても、現実はちがいます。でも、それこそが生のスポーツ中継なのです。起きた事象に沿って素直に伝えることが第一で、事前に調べた資料はあくまで中継の味付けにすぎませんから」。

 最後にリスナーに向けて洗川アナウンサーは「今年は実況描写の割合を増やそうかなと思っています。選手の人となりを紹介するために、今までご紹介したような細かい数字、資料を揃えておくことが必要なんですけど、なんで私たちはわざわざ球場という現場に行って、生中継で放送しているかというと、その瞬間瞬間で起きる予測不能なところを、リスナーの方に耳から体感して楽しんでいただこう、そのために現場から生中継しているんですよね。実況描写の部分で今年は頑張って汗をかいてリスナーの皆さんに楽しんでもらいたいと思っておりますので、今シーズンもどうぞよろしくお願いいたします」と意気込み、取材後、デスクに戻り、競馬中継の準備をしていた。今年の6月で47歳を迎える洗川アナウンサーは、今年もアクティブだ。

(ニッポン放送ショウアップナイター)

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