「家計が苦しい」と感じる平均世帯年収は「711.9万円」　理想は？

　マイナビは共働き世帯の正社員を対象に「仕事・私生活の意識調査2024年（2023年実績）」を実施した。共働きであっても「家計が苦しい」と感じる平均世帯年収は「711.9万円」だった。

【グラフ】家計が苦しいと感じる割合

●共働きでも「家計が苦しい」　理想は？

　20〜50代の正社員において、51.6％が「家計が苦しい」と回答した。そのうち、共働きである人では46.1％、共働きではない人では57.5％となった。

　共働きで「家計が苦しい」と回答した人の個人平均年収は「501.8万円」であり、「苦しくない」と回答した人は「582.2万円」で約80万円の差があることが分かった。

　世帯年収で見ると「家計が苦しい」と回答した平均世帯年収は「711.9万円」、「苦しくない」と回答した人の平均は「878.2万円」と、166.3万円の差となった。「家計が苦しい」と回答した人の理想とする世帯年収は、平均1034.4万円だった。

　個人年収と仕事・私生活の満足度の相関を見ると、満足度が最も高くなった年収は、女性が「400万円台」であり、男性は「900万円台」だった。マイナビは「年収が高ければ高いほど私生活と仕事の満足度が高まるわけではないことが分かった。ある程度年収が高まったあとは、キャリアの納得感や自己効力感など他の要素が影響すると予想される」とコメントした。

　共働きの正社員について、「出世したい」と回答した男性は40.6％であったが、女性は19.8％にとどまった。一方、「これ以上出世は望まない」と回答した女性は7割を超え、男性も半数を超えた。その理由として「業務量に対して賃金が見合っていない」という意見が目立った。

　家庭のために仕事を休んだり遅刻や早退をしているという正社員では、未就学児がいる女性が最多となり60.7％、男性も52.0％と半数を超える結果となった。小学生の子どもがいる場合になると、女性が56.6％、男性が37.2％となり男女で差が開いた。

　調査は2023年11月17〜20日、20〜59歳の正社員の男女を対象にインターネットにより実施した。有効回答数は3000件。