xAIの生成AI「Grok」がXの有料ユーザー向けにテスト公開/「Copilot for Microsoft 365」がアップデート 「リライト」機能を追加

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2024年05月12日 06:11  ITmedia PC USER

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Microsoftは、Windows版Wordのデフォルトの貼り付けオプションを変更すると発表した

 うっかり見逃していたけれど、ちょっと気になる――そんなニュースを週末に“一気読み”する連載。今回は、5月5日週を中心に公開された主なニュースを一気にチェックしましょう!


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●xAIの生成AI「Grok」がXの有料ユーザー向けにテスト公開


 米Xは5月8日(現地時間)、生成AI「Grok」をXの有料ユーザー向けにテスト公開した。Grokは、イーロン・マスク氏が設立したAI開発企業のxAIがオープンソースで開発している大規模言語モデル(LLM)を利用した生成AIだ。


 XのWeb版あるいはアプリ(Android、iOS)から利用できる。日本語にも対応しており「標準モード」と「ユーモアモード」の2つから選べる。


 Grokはネット上の最新情報にアクセスできる。特にXのリアルタイム情報を利用することで、最新の話題にも対応できるのが特徴だ。Web版とiOSアプリでは、「Explore」タブでトレンドをGrokが要約する機能「Stories on X」も提供している。ただし、こちらも利用できるのは有料サブスクリプションに加入しているユーザーのみとなっている。


●「Copilot for Microsoft 365」がアップデート 「リライト」機能を追加


 米Microsoftは5月8日(現地時間)、Copilot for Microsoft 365のアップデートを発表した。プロンプトのオートコンプリート機能の他、単純なプロンプトをより詳細な内容に変換するリライト機能などを今後数カ月以内に追加する。


 生成AIに指示するプロンプトの執筆は、慣れないとなかなかうまく文章にできないもの。オートコンプリート機能では最初の数文字を入れると、それに続く文章を提案してくれるという。リライト機能では、簡単なプロンプトを入力してからボタンを押すことで、AIへの指示をより詳細な内容に書き換えてくれる。


 この他、キャッチアップ機能は、Copilotが最近のアクティビティーを確認し、ミーティングのスケジュールなどを表示しつつ、関連した資料作りなどを促す。役職やチームごとに最適化されたプロンプトをCopilot Labで作成、管理できるようになる。


●Windows版「Word」のデフォルト貼り付けオプション設定を変更


 米Microsoftは5月8日(現地時間)、Windows版Wordの貼り付けオプションにおけるデフォルト設定を更新すると発表した。現在のデフォルト設定がニーズに合っていないというユーザーからの要望が多かったという。


 Wordの貼り付けオプションには、以下の3種類がある。


・元の書式を保持:太字や網掛けテキスト、リスト、リンクなど、元のコンテンツのまま貼り付ける


・書式を結合:元のコンテンツから太字やリンク、リスト構造などは維持しつつ、それ以外のフォントやサイズ、色などは貼り付け先の書式に合わせる


・テキストのみ保持:元のコンテンツの書式設定やリンク、リストなどは削除される


 現在のデフォルト設定は「元の書式を保持」だが、バージョン2405(ビルド 17624.20000)以降では「書式の結合」に変更される。


 なお、貼り付けのオプションはカスタマイズも可能だ。貼り付けオプションのポップアップ下にある「規定の貼り付けの設定」をクリックして表示される「Wordのオプション」詳細設定にある「切り取り、コピー、貼り付け」で、デフォルトの操作を変更できる(Web用WordとmacOS版は非対応)。


●OpenAIが管理ツール「Media Manager」発表 2025年までに導入予定


 米OpenAIは5月7日(現地時間)、AIがどのようにコンテンツを使用するかをクリエイターやコンテンツ所有者が管理できるツール「Media Manager」を2025年までに導入すると発表した。このツールを利用することで、クリエイターやコンテンツ所有者はOpenAIに対し、自分のコンテンツをAIの研究やトレーニングから除外することなどを指定できるようになる。


 OpenAIを含め、生成AIの学習にはネット上にあるコンテンツが広く利用されている。しかし、学習したイラストと同じようなイラストが生成されることがあるなど、著作権的に問題視されているのも事実だ。


 また、The NewYork TimesやChicago Tribuneなど米新聞8社は、記事を無断で使用されたとしてOpenAIと米Microsoftを提訴している。一方で、Financial TimesやLe Mondeなどのニュースパブリッシャーと提携し、ChatGPTでのトレーニング利用に記事を利用できる契約を行っている。


 Media Managerもこうした動きの一環で、ユーザー自身が所有しているコンテンツについて、OpenAIに利用を認めるのか、除外するのかを選択できるようになる。


 今のところ対象はOpenAIのみだが、開発には規制当局とも協力しており、このツールがAI業界全体の標準になることを期待しているという。


●ローカルAI「ChatRTX」に脆弱性 アップデートを推奨


 米NVIDIAは5月1日(現地時間)、ローカルで実行できる生成AI「NVIDIA ChatRTX」に複数の脆弱(ぜいじゃく)性が見つかったと明らかにした。


 見つかった脆弱性は、CVE番号ベースで以下の3件だ。深刻度は最大で「High」となっている。


・CVE-2024-0096:ChatRTX UIに脆弱性があり、情報漏えい、権限昇格、データ改ざんにつながる可能性がある


・CVE-2024-0097:ChatRTX UIに脆弱性があり、情報漏えい、権限昇格、データ改ざんにつながる可能性がある


・CVE-2024-0098:ChatRTX UIとバックエンドに脆弱性があり、情報漏えいにつながる可能性がある


 影響を受けるのは、NVIDIA ChatRTX 0.2.1より前の全てのバージョンだ。既に修正されたNVIDIA ChatRTX 0.3がリリースされており、アップデートが推奨されている。


●「Nintendo Switch」の後継機を2024年度中に発表


 任天堂は5月7日、自社のXアカウントで今期中にNintendo Switchの後継機種に関するアナウンスを行うと明らかにした。


 アナウンスを行ったのは任天堂の企業広報・IR向けアカウントだが、ポスト自体は古川社長名義で行われている。Nintendo Switchの正式発表は2016年10月、発売は2017年3月だが、2015年3月には任天堂とDeNAの資本・業務提携発表会で、全く新しいコンセプトののゲーム機として、開発コード名「NX」を開発中であると明らかにしていた。


 なお、6月には2024年後半のSwitchソフトラインアップ知らせる「Nintendo Direct」が実施されるが、そこでは後継機種に関する情報は扱わないとしている。


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