演劇プロデュースユニット「すゞひ企画」は14日までに、複数の既存作品と内容が類似しているとの指摘があった「演劇×体験型ミステリー『密室は致死量の未来を予言する』」の全公演を中止すると公式サイトで発表した。
●「内容が類似」と指摘があった
同公演は来場者が物語の登場人物として手掛かりから事件の真相を解き明かす体験型の演劇イベント。2日から東京公演が始まっていたが、参加者から「既存作品と類似しているのではないか」との問い合わせがあり、7日から東京公演を中止する事態となっていた。
調査の結果、同公演が外部のスキルマーケットサービスを介して、脚本の草案を募集する形式で制作されたことがわかり、その過程で既存作品のアイデアやセリフが組み込まれたと主催者側は説明している。
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参加者からはSNSで「近年話題の本格ミステリ小説から、シチュエーション、ストーリー、設定、トリック、大オチなどの盗用が見られて、非常に残念」との指摘のほかにも、指摘があるにも関わらず調査し声明が出るまでに時間を要したことについても非難があがっていた。主催者側は7日になって混乱を招いたとして謝罪。「制作体制の不行き届きが招いた結果」であり、「脚本演出の鈴木秀明の責任は大きい」として、残りの東京公演を中止し全額返金の対応を告知していた。
7日の段階では16日からの大阪公演と23日からの名古屋公演の開催については、「内容を入れ替えて上演を行うか、中止にさせていただくかを関係各所と協議中」としていたが、今回どちらも中止が発表された形だ。
「脚本の改稿を行い、公演実施に向けて取り組んで参りましたが、お客様に向けて上演できるほどのクォリティの高い舞台をお届けすることが困難である」と判断したと報告。中止となった大阪と名古屋公演のチケット購入者に対しては全額返金する。
なお、東京公演で販売した同公演の上演台本の自主回収も発表されている。今後の「すゞひ企画」については、一連の騒動において「現在も関係者及び、お客様に混乱やご迷惑をおかけしていることに強く責任を感じ」活動を当面の間自粛するとのこと。
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