富田望生『港に灯がともる』クランクアップ「尊い日々でした」

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2024年05月28日 05:01  cinemacafe.net

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金子灯役・富田望生
阪神淡路大震災から30年の節目、2025年1月の公開を目指す、神戸を舞台にした映画『港に灯がともる』が無事クランクアップし、主演の富田望生と監督・安達もじりよりコメントが到着。また、劇中音楽を『心の傷を癒すということ』や『ミッシング』の音楽を手掛けた、作曲家・音楽家の世武裕子が担当することが発表された。

本作は、阪神淡路大震災の翌月に神戸市長田で生まれた1人の在日コリアンの女性・灯(あかり)が、自身の出自と親から聞かされる震災の記憶の板挟みになり、双極性障害を発症、コロナ禍を経て回復を目指す中で希望を見い出していく日々を、神戸の喧騒を舞台に繊細に紡いでいくオリジナルストーリー。

この度、3月21日にクランクインをした撮影が、4月25日に撮影を終えたことが発表され、クランクアップコメントが到着。

金子灯役 富田望生よりコメント
私たちは紛れもなく、神戸で、灯の揺らぎとはぐれることなく生き続けることが出来ました。
物語の12年間、そして灯が生まれてからの30年間分の重力を受け止める為に必要な愛情を心いっぱいに感じながらの撮影は、「あっと言う間だった」とは言い難い、尊い日々でした。
素直に、映画づくりが楽しかった。
そして、神戸にありったけの愛を込めて。
ほんまにありがとう。
映画「港に灯がともる」待っていて下さい。

監督・安達もじりよりコメント
誰もが何かしらの傷を抱えて生きている、そんな当たり前のことに向き合いながら、感じて、見つめて、金子灯という一人の女性の日々を映像におさめました。
彼女が置かれた現実は変わらないけれども、新しい出会いがほんの少しずつ彼女を救っていく。
灯が生きる神戸の町で、一つ一つ丁寧に大切に撮り続けました。
富田望生さん演じる灯の姿に、ただただ引き込まれ、圧倒され、息を飲むような瞬間もたくさんありました。
多くの方々との素敵な出会いもありました。
すべてがかけがえのない時間でした。
当たり前のように人が行き交い、生きている町。
笑って泣いて、人々の日常が繰り広げられる町。
そんな人のあたたかさに満ちた港町で生きる一人の女性の息遣いを、映画に込めてお届けしたいと思います。
これから思いを込めて仕上げます。
映画「港に灯がともる」皆様にご覧いただけることを心から願っています。


また、現在上映中の『ミッシング』『湖の女たち』のほか、映画『カラオケ行こ!』、TVアニメ「ミギとダリ」など話題作の音楽を多く手掛けてきた世武さんからもコメントが到着。安達監督とはNHK連続テレビ小説「べっぴんさん」、TV・劇場版『心の傷を癒すということ』に続き、3作目のタッグとなる。

音楽・世武裕子よりコメント
日本で育った私にとって、特に阪神・淡路大震災以降は生活と地震が切り離せないものになりました。
これまで何度か「震災」に纏わる作品の音楽を作ってきましたが、悲しい物語を悲しいものとして鳴らしたくなくて、今回も脚本を読ませてもらってからお返事しようと思っていました。
ここに描こうとしているものを私も共に鳴らしたいと思えたので、音楽をお引き受けすることにしました。まだ生まれていない作品と出会う日を、とても楽しみにしています。

6月よりクラウドファンディング開始
なお、本作はクラウドファンディングプラットフォーム「MotionGallery」にて6月3日(月)から9月30日(月)までの4か月間、クラウドファンディングを実施。

来年2025年の震災から30年という節目の劇場公開に向け、製作に挑んできた本作をより多くの方に届けるため、また作品の完成後には日本全国できるだけ制作者が会場に出向き、観客と直接会いにいくこと、さらには海外映画祭での上映も目指している。集まった資金は、映画の制作・宣伝費用、そしてスタッフの全国行脚、海外映画祭への出品費用として充てられる予定。

『港に灯がともる』は2025年1月、公開予定。





(シネマカフェ編集部)
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