日テレ『セクシー田中さん』社内特別調査チーム、90ページにおよぶ報告書公表「厳しく取り組まなければならない点が見つかりました」

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2024年05月31日 17:38  ORICON NEWS

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日本テレビ(C)ORICON NewS inc.
 日本テレビは5月31日、ドラマ『セクシー田中さん』の原作者・芦原妃名子さんが急逝した一連の問題について、社内特別調査チームによる調査結果を公表した。

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 社内特別調査チームは、2月23日から調査を開始。公開された90ページにおよぶ報告書では、制作・放送過程における関係者の認識齟齬やミスコミュニケーションの発生と理由、原作者と制作サイド間の信頼関係が失われた理由、原作者による制作サイドへの不信が招いた決定的なトラブル、日本テレビの制作体制等に関する問題意識などの調査結果を示し、今後へ向けた提言を行った。

 同局代表取締役社長執行役員の石澤顕氏は「日本テレビが放送したドラマ『セクシー田中さん』の原作者である芦原妃名子さんに対し心より哀悼の意を表するとともに、ご遺族の皆様にお悔やみ申し上げます」と追悼。「この調査の中でも、改めて芦原さんがまさに心血を注いで原作『セクシー田中さん』を作り上げ、そして、ドラマ制作に向き合っていただいたことを実感いたしました」とつづり、「また脚本家の方は素晴らしいドラマを作るため、力を尽くしていただきました。このドラマの制作に携わっていただいた全ての方々に、心より感謝申し上げます」と伝えた。

 一方、「ドラマの制作に携わる関係者や視聴者の皆様を不安な気持ちにさせてしまったことについて、お詫び申し上げます」と謝罪。「この調査報告からドラマ制作者側と原作者側のお互いの認識の違い、そこから生じているミスコミュニケーション、ドラマの制作スケジュールや制作体制、契約書の締結時期など、今後日本テレビとしてさらに厳しく取り組まなければならない点が見つかりました。日本テレビとしては、指摘された課題についてテレビドラマに関わる全ての方が、より安心して制作できるよう、責任をもって取り組んでまいります。今後も見守っていただきたいと思います」とした。

 昨年10月クールに放送されたドラマ『セクシー田中さん』は、ドラマ終盤の脚本を芦原さん自身が執筆した。これに対する反響などを受け、今年1月26日、芦原さんは自身のXに「今回のドラマ化で、私が9話・10話の脚本を書かざるを得ないと判断するに至った」経緯を長文で投稿。文章は小学館と事実確認したとするもので、自身の原作への思いとともに、ドラマ制作前に「必ず漫画に忠実に」などの条件を確認するも、「当初の条件は守られず」と説明し、「最後となりましたが、素敵なドラマ作品にして頂いた、素晴らしいキャストの皆さんや、ドラマの制作スタッフの皆様と、『セクシー田中さん』の漫画とドラマを愛してくださった読者と視聴者の皆様に深く感謝いたします」と結んでいた。

 28日には同投稿を削除し、「攻撃したかったわけじゃなくて。ごめんなさい」と記した。同内容を掲載していたブログにもアクセスできなくなった。29日に死去が報じられた。

 これまで日本テレビは「芦原妃名子さんの訃報に接し、哀悼の意を表するとともに、謹んでお悔やみ申し上げます。日本テレビとして、大変重く受け止めております。ドラマ『セクシー田中さん』は、日本テレビの責任において制作および放送を行ったもので、関係者個人へのSNS等での誹謗中傷などはやめていただくよう、切にお願い申し上げます」などとコメントしており、2月15日には、社内調査チームの設置を報告し、23日に調査を開始していた。
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