オジエが僅差の総合首位スタート。「セブは大きな自信を持っている」と代表/WRCイタリア

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2024年06月01日 11:50  AUTOSPORT web

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2024年WRC第6戦ラリー・イタリア・サルディニア セバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)
 5月31日、2024年WRC世界ラリー選手権の第6戦『ラリー・イタリア・サルディニア』のシェイクダウンおよびデイ1が実施され、TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)からは3台のトヨタGRヤリス・ラリー1が出走した。

 現在2連勝中のセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)は、デイ1終了時点で総合首位に立っている。日本人ラリードライバーの勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は表彰台圏内目前の4番手につけ、現在ランキング2位のエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)は1本目のスペシャルステージ(SS)でスローパンクチャーが起き、6番手からの蹴り出しとなった。

 2024年のラリー・イタリア サルディニアは、コンパクトな競技スケジュールが採用され、セレモニアルスタートは木曜日の夜にサービスパークのあるアルゲーロのハーバーで実施。シェイクダウンは通常よりも一日遅い金曜日の午前中に行われ、午後からデイ1として競技がスタートした。デイ1は、シェイクダウン後に計4本のステージを行い、その合計距離は77.82kmだった。

 午前中にイティリのラリークロス・サーキットで行なわれたシェイクダウンでは、オジエが3番手タイムを記録。勝田が4番手タイムをダニ・ソルド(ヒョンデ)と分け合い、エバンスは8番手タイムと、まずまずの蹴り出しとなった。

 14時33分からスタートしたオープニングステージのSS1は、好天に恵まれ路面はドライ。路面コンディションは大量の砂利に覆われたグラベル(未舗装路)で、出走順がはやい選手たちにとっては難しい状況での走行となる。

 今シーズンはスポット出場ながら、第4戦クロアチア・ラリー、第5戦ラリー・ポルトガルと優勝を続けているオジエは、今回のサルディニアでも好調をキープ。今大会最長となる25.65kmのSS1では、2番手タイムのオット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1)に7.7秒差をつけるベストタイムを記録し首位に立った。

 続くSS2では確実性を重視した走りで5番手タイムにとどまり、差は1.8秒に縮小。しかしSS1の再走ステージであるSS3ではふたたびベストタイムを刻み、デイ1最終のSS4を3番手タイムでまとめ、総合2番手のタナクに4.5秒差をつけて暫定トップでデイ1を締めくくった。

 そして、3番手のダニエル・ソルド(ヒョンデi20 Nラリー1)と1.3秒差の4番手につける勝田は、今大会はマニュファクチャラーズポイント獲得ドライバーとしての出場となる。デイ1は、各ステージ安定した走りで4、5番手タイムを記録。デイ2以降のペースアップに期待がかかる。

 また、2番手という難しい出走順でステージに臨んだエバンスは、SS1でスローパンクチャーを喫し8番手と一歩遅れるスタートに。エバンスは、走行距離が短いデイ1をスペアタイヤ1本で出走しており、残る3本のステージは確実性を最優先して走破した。総合順位ではドライバー選手権のライバルであるティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)と、20.7秒差の総合6番手まで順位を挽回してデイ1を終えている。

 オジエが総合首位に立ち、ヒョンデ勢を迎え撃つTGR-WRTのヤリ-マティ・ラトバラ代表は、「全体的にはとても満足のいくスタートを切ることができた」とデイ1を振り返る。

「シェイクダウンの時点で、セブ(セバスチャン・オジエ)が大きな自信を持っていることを感じていたし、実際、彼は非常に力強くラリーをスタートした。セブが素晴らしいパフォーマンスを発揮し、初日にトップに立てたことを本当に嬉しく思う」

「(勝田)貴元はやや慎重にスタートしたが、どんどんペースを上げていったので彼にとっても全体的にいい初日になっただろう」

「ただ残念ながら、エルフィン(・エバンス)はステージ開始早々にタイヤにダメージを負ってしまったため、以降のステージを走破するために慎重な走りを余儀なくされた」

「それでも、全体的にはラリー序盤の我々のパフォーマンスには満足している。なぜなら、このイベントはこれまで我々にとって決して容易なものではなかったからだ。明日もきっと厳しい一日になると思うが、いい戦いを続けたいね」

 競技2日目となる6月1日(土)のデイ2は、サービスパークを起点に、デイ1よりもさらに東側のエリアでステージが行われる。午前中は2本のステージを各2回走行し、その後パッターダに設定されるタイヤフィッティングゾーンでのタイヤ交換および簡便な整備作業を経て、午後は午前中よりも南側のエリアで2本のステージを各2回走行する。

 SS9とその再走ステージとなるSS11『モンテ・レルノ』は、このラリーのアイコン的な名物ステージとなる。8本のステージの合計距離は149.00kmと3日間でもっとも長く、全ステージの合計距離の半分以上を一日で走行。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は587.90kmとなる。

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