8度のSC、にわか雨も襲来のデトロイトをディクソンが制す。今季2勝目でポイントリーダーに/インディカー第6戦

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2024年06月03日 05:50  AUTOSPORT web

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2024年NTTインディカー・シリーズ第6戦デトロイト スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)
 6月2日、アメリカ・ミシガン州にあるデトロイトの市街地コースにて、2024年NTTインディカー・シリーズの第6戦『シボレー・デトロイト・グランプリ』の決勝が行われ、チップ・ガナッシ・レーシングのスコット・ディクソンが今季2勝目を飾った。

 シーズンハイライトのインディアナポリス500マイルレース(インディ500)を終えた各チームは、一週間を経てシボレー本拠地のデトロイト市街地へ。シーズン中でもトップクラスにバンピーな路面が特徴となる2.65キロの市街地コースを舞台に、100周の決勝レースが争われる。

 そして今大会には、メイヤー・シャンク・レーシングの66号車にエリオ・カストロネベス、デイル・コイン・レーシングの51号車にトリスタン・ボーティエがスポット参戦しており、アロウ・マクラーレンの6号車には正式なドライバーとしてテオ・プルシェールが乗り込んだ。

 決勝スタート前の気温は約20度、空は厚い雲に覆われ、ほんの少しの雨粒も見えるようななかでフォーメーションラップが開始となる。迎えた決勝スタートでは、前日の予選で今季初のポールポジションを獲得したコルトン・ハータ(アンドレッティ・グローバル)を先頭に各車1コーナーへ。

 先頭集団ではハータ、アレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)が順位をキープするなか、中団では、接触を受けたウィル・パワー(チーム・ペンスキー)がスピンし、後方が玉突きで軒並みストップ。開幕からフルコースコーションが導入となる。

 4周目に再開となり、16周目までは順調に進行。しかし後方で接触や単独スピンのスタックが続いてフルコースコーションがさらに2度導入された。そしてSCラン中にはにわか雨が降り出す事態となり、コースの半分がウエットとなったことでトップ集団のハータやパロウを含む多くがウエットタイヤに交換する。

 そんななか、スコット・ディクソンとマーカス・アームストロング(ともにチップ・ガナッシ・レーシング)、カイル・カークウッドとマーカス・エリクソン(ともにアンドレッティ・グローバル)らは、雨がすぐに止むと見込んでステイアウトを選択した。

 レースは41周目に再開するが、以降も中団勢の接触が相次ぎ、SC導入とリスタートを繰り返す波乱の展開に。

 さらに、6度目のフルコースコーションを終える57周目にディクソン、アームストロング、エリクソンらは最後のピット作業を実施。フューエルウインドウは37周のため燃費走行が強いられるが、さらなるSCの導入を読む作戦に出た。

 そしてリスタート後の64周目には読み通り、中団勢の接触でフルコースコーションが導入。首位に立っていたカークウッドはここでラストピットインを行い、ディクソンら先行ピットイン組がアンダーカットに成功する。

 74周目にレースはリスタートとなり、カークウッドが2番手アームストロングを攻め立てるが巧みにブロック。首位ディクソンはその間にギャップを広げにかかる。

 以降レースは落ち着きを取り戻し、残り12周目になるとペースダウンが始まった3番手カークウッドが、チームメイトのエリクソンとポジションをスイッチ。チップ・ガナッシ・レーシングの牙城を崩す大役を託す。

 一方、首位ディクソンはラップダウンのハータの後ろを走って燃費走行に終始。残り4周となったタイミングで前に出て、ハータを後続の間に挟んで一気にギャップを広げにかかった。エリクソンはアームストロングを攻略してディクソンを追うも、レースは最終ラップに突入。ディクソンの作戦は見事に成功し、0.8567秒リードで今季2勝目を飾った。

 これでディクソンはランキングトップに立ち、2位にはパロウがつけるかたちで、チップ・ガナッシ・レーシングが選手権のワン・ツー体制を築いた。2024年NTTインディカー・シリーズの次戦は、ウィスコンシン州にあるクローズドサーキットのロード・アメリカにて開催される第7戦『エクスペル・グランプリ・アット・ロード・アメリカ』。6月7日(金)から9日(日)にかけて開催される予定だ。

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