宮澤エマ、初舞台から10年目で柿澤勇人と演劇賞受賞にしみじみ 干される覚悟で三谷幸喜に直言「結果を残せたことはうれしい」

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2024年06月06日 13:08  ORICON NEWS

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『第四十九回 菊田一夫演劇賞』授賞式に出席した宮澤エマ (C)ORICON NewS inc.
 『第49回 菊田一夫演劇賞』の授賞式が6日、都内で行われ、俳優の宮澤エマが演劇賞を受賞し、登壇した。

【全身ショット】美しい!気品あふれる振袖姿で登場した宮澤エマ

 宮澤は、『ラビット・ホール』のベッカ役、『オデッサ』の警部役の演技が評価された。「この度は『菊田一夫演劇賞』いただきまして、本当に心からうれしく思っております」と喜ぶ。「2023年は私の初舞台からちょうど10年目の年。その年に初めて主演の作品をやらせていただけたこと、すごくうれしかったんですけど、その10年の間に私は本当に恵まれたご縁と作品とカンパニーのおかげで、今の私があるんだなっていうことをひしひしと感じる10年目でした」と感慨を語ると「その10年前の作品は柿澤勇人くんと一緒で、『オデッサ』のけいこ中に『10年経ったけど、私たち演劇賞に全く縁がないね』という話をしていたら、2人でこういう風に素晴らしい賞をいただくことができたので、本当にうれしく思っています」と共に演劇賞を受賞した柿澤勇人と笑いあった。

  父がアメリカ人で、母が日本人。両親の教育の方針でバイリンガルに育った。困難に直面したが見事に英語も日本語もネイティブレベルに話せるように。「10年の間で、なかなか翻訳に対して難しいな、英語の劇を日本語でやるということはいかに課題が多いかということを悔しく思う時もたくさんあった」とする。受賞した2作品も翻訳劇だったが「今回の2作品に関しては、言いたいことを言って、この先もう2度と呼ばれなかったとしても、後悔のないようにやろうと決意を持って挑んだ作品でした。なので、こうして結果を残せたことはすごくうれしいですし、逆に結果を残されなかったら私はもう干されるのかなっていうような気持ちでやっていたので、今とってもホッとしています」と胸をなでおろした。

 特に『オデッサ』は、英語監修という役割も担った。脚本・演出の三谷幸喜に「たくさんのご意見をさせていただき、時にはガチンコすぎて三谷さんが本気で怒ってらっしゃる瞬間もあって…。引いた方がいいんだなって思ったりとか」と苦笑いで明かしながらも「それぐらい真摯に、真っすぐに、現代の生きる日本語と英語で上演するということを大事にしてくれる現場だったので、こういう結果につながったのかなと思っています」と感謝していた。

 『菊田一夫演劇賞』は、1975年に日本の演劇界に偉大なる足跡を残した菊田一夫氏の業績を永く伝えるとともに、その念願であった演劇の発展のための一助として創設された演劇賞。大衆演劇の舞台ですぐれた業績を示した芸術家(作家、演出家、俳優、舞台美術家、照明、効果、音楽、振付、その他のスタッフ)を表彰する。

■『第49回 菊田一夫演劇賞』受賞者
演劇大賞:『ラグタイム』上演関係者一同(『ラグタイム』の高い舞台成果に対して)
演劇賞:柿澤勇人(『スクールオブロック』のデューイ・フォン役、『オデッサ』の青年役の演技に対して)、宮澤エマ(『ラビット・ホール』のベッカ役、『オデッサ』の警部役の演技に対して)、三浦宏規(『のだめカンタービレ』の千秋真一役、『赤と黒』のジュリアン・ソレル役、『千と千尋の神隠し』のハク役の演技に対して)、ウォーリー木下(『チャーリーとチョコレート工場』、『町田くんの世界』の演出の成果に対して)
特別賞:前田美波里(永年のミュージカルの舞台における功績に対して)
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