自分は「チャンスに恵まれている」と認めるノリス。一方でF1を目指した際に父親からの資金援助は望まなかったと語る

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2024年06月07日 11:50  AUTOSPORT web

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2024年F1第8戦モナコGP ランド・ノリス(マクラーレン)
 マクラーレンのランド・ノリスは、自身の才能によってF1に到達できたことを誇りに思っており、モータースポーツの最高峰を目指すにあたって父親からの資金援助を望んだことは決してなかったと主張している。

 金融の世界で財産を築いて成功した実業家兼投資家のアダム・ノリスは、幼いころからレースに興味を持つ息子を励まし、最初はバイク、その後は四輪車とカートへ移っていった。アダムは、ランドがF2に到達するまでモータースポーツでの育成期における初期の努力に対して資金を提供し、若手ドライバーが通常直面する金銭的プレッシャーを受けることなくスキル磨きに専念できるようにした。

 2017年にランドはマクラーレンの若手ドライバープログラムに採用され、最終的には2019年に19歳でF1に昇格した。ジュニア時代における父親の経済的支援は大きな役割を果たしたが、彼が垂涎の的であるマクラーレンのプログラムに参加できたのは、何よりもまず自身の能力によるものだということを人々に認識してもらいたいとも考えていた。そして彼は、他の方法は望まなかっただろう。

「F1に参戦するために彼にお金を出してほしくなかった」と、ランド・ノリスはポッドキャスト『The High Performance』の最近のエピソードで語った。

「あれはひとつの目標のようなものだった」

「彼はF1まで、というかF2の地点に到達できるように僕をサポートし、そうした機会を与えてくれた。でも僕個人としては、お金を払ってF1に参戦したいとは思わなかった。これはちょっとした考え方の問題だ。『自分がここにいないのは、ここに値しないからだ。自分がここにいるのは、お金を払ったからだ』というメンタリティを持つのではない。そんなことを望んだことは一度もない」

「マクラーレンが僕を起用し、マクラーレンのジュニアドライバーだったからこそ、ここにいられるのだと言う方が、はるかに誇らしい気分だ。彼らは僕を起用し、僕は向上して正式なドライバーになった。そう言うほうが、反対のことを言うよりずっとうれしい」

 24歳のノリスは、マクラーレンからF1に参戦してすでに6シーズン目を迎えており、17回の表彰台と、5月のマイアミGPでの優勝1回を含む実績を築いている。ノリスは、自身の才能と努力によるすべての実績に加えて、父親の財産によって授けられた特権も認識している。

「僕はある程度、自分が得たチャンスに恵まれていると認識しなければならない。そして、彼が僕をF2に導いてくれたことは、他の人たちが得たものよりもはるかに大きなことだった」

「だから、僕はその逆のことも知っている」

 ノリスはまた、幼少期からコースで目覚ましい成功を収める間に、自身を「地に足のついた人間」にしてくれた両親を称賛している。

「僕の母と父がとてもうまくやってくれたことのひとつは、いつも僕に地に足をつけさせて、できるだけ普通の生活を送らせ、決して我を忘れさせなかったことだと思う」

「僕は恵まれていると言えるけど、それは欲しいものを何でも手に入れられるということではない。父が僕に与えてくれたもの、もしくは僕に投資してくれたものはたくさんある。僕はその投資を返済し、彼に報いる必要がある。そして、彼が僕に与えてくれたものを使って、それがすべて役に立ち、時間の無駄ではなかったことを示す必要がある」

「両親は僕をそうした状態にするために、とてもよくやってくれた」

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