トヨタGR、モントレーは7位。眞貝「アップデートをタイムにつなげられず悔しい」/全日本ラリー第5戦

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2024年06月12日 07:30  AUTOSPORT web

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めがね橋(碓氷第三橋梁)を背景に駆け抜ける眞貝知志/安藤裕一組(トヨタGRヤリスGR4ラリーDAT) 2024年全日本ラリー第5戦モントレー
 6月7日から9日にかけて、群馬県安中市を拠点に開催された2024年シーズンのJRC全日本ラリー選手権第5戦『加勢裕二杯 モントレー2024』に、TOYOTA GAZOO Racing(TGR-WRJ)の眞貝知志/安藤裕一組(トヨタGRヤリスGR4ラリーDAT)が参戦。同ターマック(舗装路)イベントで総合7位完走を果たした。

 人材育成と、モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくりの実践を目的にJRCに参戦しているTGR。2024年シーズンは、2023年の知見をフィードバックし、進化を果たしたGRヤリスGR4ラリーDAT(ダイレクト・オートマチック・トランスミッション搭載車)で、同シリーズのトップカテゴリーであるJN-1クラスにエントリーしている。

 2022年以来の開催となったモントレーは、APRCアジア・パシフィックラリー選手権が併催された。群馬県西部のターマックステージを舞台とするSSには碓氷峠の旧道を使用した9.10kmのステージも含まれ、人気漫画作品の“聖地”としても有名なコースをラリーカーが駆け抜け話題となった。

 チームは前戦ラリー丹後からの約1カ月のインターバルを利用してテストを実施し、気温上昇が予想される夏のラリーに備えてのATの熱対策や、前半戦のターマックラリーで得られた知見を活かし、4WDの制御に変更を加えるなどのアップデートを行って今大会を迎えた。

 ドライコンディションとなったラリー初日、眞貝は足回りのセッティングとドライビングの試行錯誤を続けながらも順調なペースで走行。前半のSSではDレンジで、後半はMレンジでの走行し、ATの制御についての比較もこなしながらステージを駆け抜けていった。

 最終日は雨の可能性もあったが、結局雨は降らず。安定したコンディションのなか、GRヤリスGR4ラリーDATを駆る眞貝は大きなトラブルもなく総合7位でフィニッシュ。SS距離100kmを超えるラリーを走り切り、ターマックでの知見をチームに持ち帰っている。

「2年ぶりのモントレーでしたが、全体的に盛り上がりを見せてたくさんの方が応援に来てくださり、ありがたく思います」とラリーを振り返ったのは豊岡悟志チーム監督だ。

「眞貝選手は今回もしっかり完走してデータを持ち帰ってくれました。GR‐DATのポテンシャルも証明できていると思いますし、いずれは他の方々にも競技で使っていただけるように考えていきたいです」

「また、今シーズンは4WDの制御についても試行錯誤を重ねてきました。エンジニアが提案するセッティングと、眞貝選手の好みが異なる部分もありますが、ドライバー、エンジニア、メカニックそれぞれがお互いに理解し合い、そのなかでキャッチボールができていると感じています」

 ドライバーである眞貝は次のようにモントレーを振り返っている。

「今回、コースコンディションに恵まれたこともあり、これまで蓄積してきたセットアップや制御の熟成具合を試すことができました。ただ、前戦までの良い流れを維持できず、結果を掴むことができなかった点は残念です」

「今大会から4WDに関して、ドライバーの操作やクルマの状態に合わせたアクティブなカップリングの締結力制御をアップデートしているのですが、その利点を活かしてタイムにつなげることができず、とても悔しいですし、チームの皆さんにも申し訳なく思っています」

「それでも全SSを走り切り、GR‐DATと4WDの制御に関するデータを得られたので、それは今後に活かすことができるはずです」

 TGR-WRJとトヨタGRヤリスGR4ラリーDATが挑むJRCの次戦第6戦は、7月5〜7日に北海道虻田郡ニセコ町を拠点に行われる『2024 ARK ラリー・カムイ』だ。同イベントは全8戦のシーズン中、2戦のみとなるグラベル(未舗装路)ラリーのひとつとなっている。

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