しかし、衛生面のポイントを押さえて作れば、過度の心配は不要です。
・お弁当作りの前はまず手洗いをすること
・調理器具やお弁当箱はきれいに洗って使うこと
は大前提。あわせて、
・使う食材はきれいに洗う
・切る、焼くなどの作業が変わるタイミングでも、手を洗いながら調理する
という点をしっかり守りましょう。
あとは次に挙げる、お弁当の食中毒リスクを上げてしまう3つの「NG行為」に注意しましょう。
野菜についた水分で食中毒リスクが上がる!? 危険なのは、生野菜ではなく水分
「夏は生野菜をお弁当に入れない方がいい」という声を聞きます。しかし、危険とされるのは生野菜自体ではありません。洗った生野菜についた水分から、雑菌が増えやすくなるのです。
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いい加減な加熱では効果なし! 火の力を過信しないよう注意
よく「加熱すれば菌が死ぬから大丈夫」「火を通せば安心」と考える人もいますが、とにかく加熱すれば安全というわけではありません。加熱するときは、中までしっかりと火が通っていることを確認してください。卵などもトロトロ感を残さず、中心部分もしっかり固まるまで加熱することが大切。正しく加熱すれば、より安全性が高められます。ハムやちくわなどの加工品も、お弁当に入れる前に加熱をすると、さらに安心です。
温かいままの食材は危険! お弁当箱にはしっかり冷やしてから、衛生的に詰める
ご飯や加熱調理したおかずは、必ず冷ましてからお弁当箱に詰めてください。温かい状態のまま詰めてしまうとお弁当箱の中に蒸気が溜まり、お弁当が傷む原因になってしまいます。また、料理ができあがった段階でも油断しないでください。調理済の料理にはできるだけ素手で触れないこともポイントです。おにぎりを握るときなども、素手ではなくラップの上から握ると衛生的に作れます。
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■参考
・お弁当づくりによる食中毒を予防するために 農林水産省 (maff.go.jp)
平井 千里プロフィール
メタボ研究を行いエビデンスに則ったダイエットを教える管理栄養士。小田原短期大学 食物栄養学科 准教授。女子栄養大学大学院(博士課程)修了。前職の病院での栄養科責任者、栄養相談業務の経験を活かし、現在は教壇に立つ傍ら、実践に即した栄養の基礎を発信している。(文:平井 千里(管理栄養士))