体制新たに表彰台を目標に掲げるAstemo Honda Dream SI Racing。「上げ幅があるから心配はしていない」と野左根/鈴鹿8耐

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2024年07月19日 07:20  AUTOSPORT web

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野左根航汰(Astemo Honda Dream SI Racing)/2024鈴鹿8耐 テスト 2回目
 2024年の鈴鹿8耐に向けての事前テストが全て終了し、いよいよ2月19日からは公式セッションが開始される。本戦で表彰台獲得を目標に掲げるAstemo Honda Dream SI Racingは、ライダーラインアップを新たに野左根航汰、羽田太河、作本輝介の3名で臨む。そんな彼らはどのような思いを抱え、本戦に挑むのだろうか。

 6月4〜5日に実施された事前テストでは、野左根と羽田の2名で参加していたAstemo Honda Dream SI Racing。ところが、19〜20日のテストから、同チームより全日本ロードレース選手権のST1000クラスにフル参戦中の作本が新たに加わった。その走行を経て、鈴鹿8耐の出場が正式に決まったという作本は、ふたりに比べて走行時間が少ないまま、ウイークへと突入し、自身でもまだ課題を残しているという。

「今は野左根君の車両に乗らせてもらっていますが、そこに僕が合わせ込むことに苦戦しています。やはり好みが違うこともありますが、車体の姿勢に僕がまだアジャストできていなくて、なんとか詰めようとはしていますが、コーナーの進入から少し苦戦しています」

 事前テストの時点でライダー間での「ライディングポジションの違いが不安要素のひとつ」だと語っていた野左根。まさにその問題に直面していた作本は、課題を解決するべく、17日の走行後も夜遅くまでピットでデータを見ながら分析している姿が見られた。

 そんな彼に野左根は「作本選手はまだ馴染めていない部分があると思います。もう時間はありませんが、しっかり本番に向けて合わせ込んで欲しいですね。自分たちも何かできることがあればやっていきたいです」と語った。

 一方、6月の事前テストに2度参加していた羽田は、2022年の鈴鹿8耐以来2年ぶりに1000ccのマシンをライドしたという。野左根とマシンのセッティングやポジションなど好みが似ていることもあり、最後のテストも順調にこなせていたという。

「普段はMoto2のマシンに乗っていて、鈴鹿も1000ccも2年ぶりに乗りましたが、本当にスムーズに乗り換えが出来てすごく順調に来ています。前回のテストよりポテンシャルは間違いなく上がっていますし、アベレージも一発タイムもかなりいい感じに来ているので、決勝が楽しみです」

 これまでの走行で手応えも感じていたようで、取材中も笑顔を見せていた羽田。そんな彼の走りを近くで見ていた野左根も、成長ぶりを実感していたとのこで「羽田選手は自分のセッティングで自分と同じぐらいのペースでずっと走っていて、むしろアベレージもかなり良く、期待以上の良い誤算になったと思います」と印象を語った。

 ライダーとしてもチームとしてまだ課題はあるようだが、表彰台も視野に着実に準備を進めているAstemo Honda Dream SI Racing。7月17日の走行では、6月のテスト時からエンジン面もアップデートしていたようで、ライダー達はポテンシャルの高さも実感していた様子だった。そんな彼らは7月19日からいよいよスタートする予選、そして決勝に向けて次のように意気込みを語った。

「レースに向けてはまだ課題がたくさんありますし、順位的には少し下の方にいますが、僕たちはチームとしての心配はしていません。毎年そうですが、やはり今年も他のチームがすごく強いので、しっかり自分たちでミスがないように全力を尽くしてたいです」

「簡単ではない位置ですが、チームも自分も表彰台が目標で、見えない位置だとも思っていないので、しっかりひとつずつやっていきたいです」と野左根。

「目標はもちろん表彰台ですが、しっかりとまずは走り切ることです。とにかく無難に走り切れば自然と結果がついてくると思うので、とにかく走り切りたいです。予選に向けてはライダーなのでタイムは出しておきたいなという思いがあり、2分05秒台には入れたいです」と羽田。

「チームの目標が表彰台ということもあって、僕もそこを目指して頑張っていますし、そこに向けてなんとかチームの力になれるように、個々を進めていければ良いなと思っています。少し苦戦気味で難しい状況にりますが、まずは一歩一歩詰めていければなと思っています」と作本。

 表彰台獲得に向けて気合十分な野左根、羽田、作本。テストではタイムアタックも出来ていない様子だが、「予選に向けてはしっかりと上げ幅」もあるようで彼らの実力は予選で明らかとなるだろう。そんな彼らの本領が発揮される予選でのタイムと、決勝での走りに注目したい。

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