アンダーアーマーがライフスタイル訴求強化 カレッジやゴープコアスタイルで若年層獲得へ

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2024年07月19日 20:51  Fashionsnap.com

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新ライン「UA COLLEGE ‘96」

Image by: FASHIONSNAP
 「アンダーアーマー(UNDER ARMOUR)」が、ライフスタイル領域を強化している。2024年春夏シーズンから専用のラインを立ち上げるなどの施策で本格的に着手。このほど発表された2024年秋冬シーズンも3つのラインを打ち出し、若年層の獲得を進める。

 アンダーアーマーはアメリカ初のスポーツ用品メーカーで、1996年に設立。デビュー時からのファンが継続して愛用し、40〜50代がメインの実購買層となっている。スポーツ用品のイメージが強いアンダーアーマーだが、若年層の認知拡大が課題。今年5月に発表した「バレンシアガ(BALENCIAGA)」とのコラボレーションはブランドの新たな一面を打ち出す取り組みの一つとなった。
 若年層に対する課題は日本市場も同様。2024年秋冬シーズンは前シーズンから展開している「OUTDOOR STYLE ASIA」に加えて、新ライン「UA COLLEGE ‘96」「SEAMLESS COMFORT」の計3つのラインでライススタイルブランドとしての一面を訴求する。
 「OUTDOOR STYLE ASIA」は、日本・韓国・中国のアジア3ヶ国限定で販売しているラインで、中国のデザインチームが製作。アジア人に適するようにサイジングに工夫を取り入れている。
 ラインに「アウトドア」の名前が付くものの、スポーツ用品メーカーとして培ってきた機能性ウェアの強みを活かし、ベストやスカートなど、アンダーアーマーで作ってこなかったタウンユースできるゴープコアスタイルのウェアを展開。直営店とオンラインストアで取り扱っており、前シーズンはポケットが複数付いたベストやパンツといった商品群が好評で、一部商品は発売後、早い段階で欠品した商品が出るなど好調だったという。今シーズンはダウンジャケットのほか、ダウンベストをはじめとするアウター類も充実させた。

 グローバルで打ち出す新ライン「UA COLLEGE ‘96」では、ブランドのルーツであるアメリカのカレッジテイストをヒントに、オフシーンの学生アスリートをイメージしたアイテムを提案。もう一つの新ライン「SEAMLESS COMFORT」ではリラックスウェアを揃え、カーディガンやパーカなどの一部アイテムにはミネラル成分を配合したリカバリー機能が期待できる素材を採用している。「UA COLLEGE ‘96」はブランド名をあしらったデザインが目立つが、「SEAMLESS COMFORT」では敢えてロゴの主張が控えめなデザインに仕上がっている。


 いずれのラインも30型前後をラインナップ。ダウンジャケットは6万円台だが、主に10代後半から20代前半までをターゲットに据える「UA COLLEGE ‘96」では1万円以下で手に入るアイテムを揃えるなど、比較的手に取りやすい価格帯に設定している。一部アイテムはすでに販売しており、その他の新作は8月1日から段階的に取り扱いを開始する。
 なお、ラインはシーズンごとに異なるといい、今シーズンに立ち上げたラインの継続展開は現時点で未定としている。若年層の獲得に向けたマーケティング施策としては、展示会にインフルエンサーを招待するなどの取り組みを行っている。現在の販路は直営のみだが、今後はセレクトショップなどの卸売展開も視野に入れるという。
◆“かかとが踏めるシューズ”は人気継続 7月には厚底ソールのモデルが発売

 2023年2月の発表会では「これからの伸び代はシューズである」といった発言も出たように、アンダーアーマーは近年シューズカテゴリーにも注力。昨年4月に発売した初のバーサタイルシューズ「UAスリップスピード」は、“かかとが踏めるシューズ”として注目を集め、発売後に完売するなど若年層を中心に好評を得ている。今年7月に登場したウルトラクッショニング搭載の厚底シューズ「UAスリップスピード メガ」も滑り出しは好調だという。
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