前回からの続き。私はチナツ、40代のパート主婦です。夫ケンゴと高校生の息子コウキ、小学生の娘セナと暮らしています。1週間ほど前からコウキの彼女・マリンちゃんが「家を追い出された」と言ってわが家に身を寄せています。私はかわいそうなマリンちゃんが笑顔でいてくれるなら、ずっとウチで暮らしてくれて構わないとさえ思っていました。しかし妹に「感情だけで突っ走らずに第三者を介するべき」と忠告され、私はしかるべきところにマリンちゃんを任せる決意をしたのです。
できればこのまま家にいてほしい。その気持ちは変わりません。でもマリンちゃんは未成年で、いずれ進路を考えたり選んだりする日が来るでしょう。コウキと別れる日も来るかもしれません。他人がそこまでの責任を負うことはできないのです。
「お母さんってこんなにあったかいんだなって……私、初めて知りました。ありがとうございました」マリンちゃんの言葉を聞いて、私は涙が抑えられませんでした。私ができる最大限のことをしよう、とあらためて思いました。
マリンちゃんは今、転校先の高校で頑張っているとのこと。隣県のおばあちゃんの家で暮らしはじめ、ようやく穏やかな生活を手に入れることができたようです。コウキは「卒業したら公務員になる」と言い、コツコツと勉強をはじめました。毎晩のようにテレビ電話で話し、週末になると電車に乗って会いに行っています。
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原案・ママスタコミュニティ 脚本・大島さくら 作画・マメ美 編集・井伊テレ子