W杯と異なる悔しさ なでしこFW浜野まいか「世界一は遠いようで、近いようで。けど、手の届く場所」

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2024年08月05日 23:23  サッカーキング

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パリ五輪では全4試合に出場した浜野 [写真]=Getty Images
 パリオリンピック2024ではベスト8に終わったなでしこジャパンの選手・スタッフが5日に帰国。取材に応じた。

 3日に行われたアメリカ女子代表戦で延長戦の末に0−1で敗れたなでしこジャパン。浜野まいかは、「帰りたくなかったなというのが一番です」と正直な思いを口にし、「このチームが大好きなんだと思いました。サッカーの本質である、一人ひとりがお互いのことを思いやる気持ちや、プレーでもそういう部分が出たと思います」と、なでしこの強みであるチーム力を再確認したと話す。

 FIFAワールドカップ2023オーストラリア&ニュージーランドでは肩のけががあり、敗れたスウェーデン戦での出場のみとなったが、今大会は2試合先発2試合途中出場と、全試合でピッチに立った。「自分の体と向き合いながらも、チームのために動くべきというところで、選手としても、人間としても、難しい部分がいろいろありましたし、ああいう形で負けてしまって悔しいという思いでしたけど、今回はサッカー選手として本当に足りなかった」と、ワールドカップとは違う悔しさがあったと振り返る。

 浜野自身はハンマルビーIF加入とカップ戦制覇、ワールドカップ出場、チェルシー復帰とリーグ制覇、オリンピック出場と、怒涛の1年半を過ごしてきた。自身の成長において、チェルシーでのプレーが大きく影響しているとし、「チームメイトやエマ(ヘイズ/元チェルシー、現アメリカ女子代表監督)の存在が大きくて。自分を律してやらなければいけない部分はあるけど、こういった舞台に立つと緊張とか言っていられないというか、やらなければいけない。緊張もあるかもしれないけど、緊張という言葉に甘えないというか」と、勝利を手繰り寄せるために、プレーはもちろん試合における心理・精神的な部分でも見習わなければいけない部分が多いと話す。

 イングランドをはじめ、今夏にも多くの日本人選手が海外へ移籍。「イングランドの地で日本人と戦えることは楽しみですけど、今までもそうでしたが、もっと負けられなくなったというか、楽しみです」と王者として迎え撃つ立場で切磋琢磨していきたいと話し、「今回の大会で世界一というのは、遠いようで、近いようで。けど、手の届く場所にあると感じられたので、次のワールドカップでは世界一になるために、まだ時間はありますし、ここから自分と向き合える期間があるので、自分自身も(チェルシーで)新しい監督でのスタートですし、クラブチームでの戦いも始まるので、そこを逃げずに、しっかり“浜野まいか”で戦いたいと思います」と、自分らしさを出しつつ、成長を誓っている。
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